【エルサレム=倉茂由美子】パレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの侵攻を明言しているイスラエル軍は11日、ラファ東部の住民に対する退避勧告地域を拡大した。米メディア・アクシオスによると、イスラエル政府は9日の治安閣議で、ラファの軍事作戦拡大を承認しており、攻撃が激化する可能性が高まっている。

イスラエルに供与した武器、「ガザで国際人道法に反して使用した疑い」…米国が報告書公表

 イスラエル軍は6日にラファ東部の住民に対し、沿岸部マワシ地区などに設置した「人道地域」への退避を呼びかけていた。11日、ガザ南部ラファで、避難のためトラックに荷物を積み込む人々=AFP時事11日、ガザ南部ラファで、避難のためトラックに荷物を積み込む人々=AFP時事 同軍のアラビア語報道官は11日、さらに北西側に退避勧告地域を広げた。ガザ北部ジャバリヤ地区周辺にも「(イスラム主義組織)ハマスが能力再建を試みている」として西部への即時退避を求めた。

 アクシオスが複数の情報筋の話として報じたところによると、治安閣議が承認したのは作戦範囲の「慎重な拡大」という。大規模侵攻に踏み切れば、武器供与を停止すると警告した米政府を意識した対応とみられる。ただ、情報筋の一人は、米国から「レッドライン(越えてはならない一線)」を越えたとみなされる可能性があると指摘している。 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は11日、6日以降ラファから約15万人が退避したとする推計を発表した。

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