今回の「#子育て処方せん」は、むし歯がテーマ。福岡市立こども病院小児歯科長の柳田憲一歯科医師に予防策などを聞いた。
【動画】子どものむし歯の原因や傾向、予防法などを聞いた
むし歯になる子どもは年々減っているものの、ひどく進行した状態で診察を受けに来る子もいて、二極化しているようにも感じる。
一般的に乳歯は生後6か月頃から生えてきて、6歳頃から永久歯に生え替わっていく。乳歯は永久歯に比べ、歯のよろいにあたるエナメル質が半分しかなく、むし歯の原因菌が出す酸によって溶けやすい。 乳歯のむし歯はそれほど痛みを伴わないこともある。「いずれ生え替わるから放っておいていい」と思う人もいるかもしれないが、乳歯の頃から口の中が菌だらけになれば永久歯もむし歯になりやすくなる。乳歯には永久歯の場所取りをしておく役割もある。むし歯が進行して抜けてしまうと、歯並びが悪くなり、食べ物をかみ砕いて消化する能力が落ち、言葉の発音にも影響が及ぶ。 予防のためには、甘い物をだらだらと食べることを控え、歯磨きで菌のいる歯こうをこまめに取り除く。そして、定期的に歯科医に通い、フッ素の塗布や、かみ合わせる面の溝を埋めるシーラントなどで歯を強くする。1歳になった頃には「歯医者デビュー」をして、以降3~4か月ごとに検診や予防処置を受けるのが理想だ。
柳田憲一歯科医師 フッ素の塗布には健康への影響を心配する人も依然多いが、すでに75年ほどむし歯予防に使われている。使用量などを間違えなければ、子どもの体にも害がないことが分かっている。口の中の細菌の働きを抑え、傷ついた歯の再石灰化を助け、歯を酸に溶けにくくする。欧米などではむし歯予防のため、水道水にフッ素を混ぜている地域もある。 もう一つ、子どものむし歯予防のために周りの大人ができることは、自身がしっかり歯を磨くことだ。生まれたばかりの子の口内にむし歯の原因菌はいない。周りの人の唾液などにより徐々に移ってくると考えられている。子どもと食事やおしゃべりをする人ほど、歯をきれいに保ってほしい。(聞き手 大森祐輔)
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