子どもに長崎県内企業への就職を勧めてほしい――。長崎県は、就職活動中の子どもをサポートする保護者向けに、公式ウェブサイト「長崎就活応援ナビ」を制作した。成長産業や支援制度などを紹介しており、保護者を巻き込んで県内就職を促し、若者の流出抑制やUターンなどを図る狙いだ。「長崎にも魅力的な産業や会社がたくさんある」として活用を呼びかけている。(山田伸彦)県が制作したサイト「長崎就活応援ナビ」県が制作したサイト「長崎就活応援ナビ」 「保護者の皆さん、出番です!」。4月から公開を始めたサイトでは、そう強調している。「『深入りしない方がいい』と思う人も多いだろうが」と前置きしつつ、状況に応じて子どもに寄り添うことの大切さを訴える。

 県によると、昨年3月の高校卒業者の県内就職率は69・6%。高水準を維持しているが、前年より2・5ポイント減った。深刻なのが、県外の大学から就職で戻ってくる学生らの少なさ。割合は2割強にとどまり、人口減少の一因となっている。 事態を重く見た県は、学生への働きかけに加え、保護者に対する情報発信を強化することにした。就活関連会社のアンケート調査や、県庁の就業体験に参加した人たちへの聞き取りで、親の関与を肯定的に捉える意見が多かったことも取り組みを後押ししたという。 サイトでは、半導体やロボット産業の市場規模が世界的に拡大し、長崎でも大手から中小まで多くの関連企業が事業を展開していることなどを説明。複数の県内企業をピックアップし、職場環境や福利厚生の充実に関する事例を紹介している。 また、高校生と大学生、それぞれの就活スケジュールのほか、企業説明会や面接で帰省する際に最大4万円を支給する補助制度などについてまとめた。サポートに励んだ保護者の体験談も掲載する。 県が運営する就活情報サイトは、ほかに新卒向けの「Nなび」、中途向けの「ジョブなび長崎」がある。 未来人材課主任主事の峯正澄さん(38)は「まずは子どもの考えを受け止め、応援してほしい。その上で選択肢の一つとして県内での就職を提案すれば、助けになることもあると思う」と話している。

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