10月、新たに長崎ゆかりの時代小説が登場しました。
舞台は“江戸時代の出島”
直木賞作家の永井紗耶子さんに執筆の舞台裏を聞きました。

「阿蘭陀船ばい」「夏の出島は祭りんごとある」

主人公たちが交わすすべての会話が“長崎弁”で書かれた時代小説『長崎出島かれいどすこうぷ』。
(永井紗耶子さん)
「長崎という土地は、どんな風に海外と付き合ってきたのか興味があった」

10月18日、長崎市のメトロ書店には、2023年『木挽町のあだ討ち』で直木賞を受賞した著者の永井紗耶子さんが来店。
発売を記念したサイン会には多くのファンが駆けつけました。
(読者)
「普段目にしている出島の光景が、話の中にすごくリアルにくっきりと浮かんできたのでうれしかった」
(読者)
「いろいろ話も聞けたので、楽しみに読みたい」
(読者)
「時々、“えっ”と声に出したくなるような展開があって、そういうところが好き」

永井さんは3年前に、出島や唐人屋敷・諏訪神社・花月などを取材。
その中で感じた長崎の魅力が…。

(永井紗耶子さん)
「西洋の文化や中国大陸からの文化、それらを上手にこの場所でミックスして混ぜながら、カスタマイズしていくみたいな。和華蘭(わからん)文化といわれていて、なるほどそういうことかと思った」
物語は『木挽町のあだ討ち』にも通じる、一つの謎を追う構成で展開します。
(永井紗耶子さん)
「一人の少年が母の死の謎を追って、出島で通詞(通訳)として働き始める」

ポイントとなるのが「出島」という場所。
人の出入りが制限された、人工の島が謎解きの舞台になっていきます。
(永井紗耶子さん)
「誰でも入れるわけではないというところが、出島の面白さなのかなと思って」
さらに、武士でも商人でもない「通詞」という職業。
オランダ人など様々な登場人物と、言葉の壁を越えて意思疎通を図ることができます。
(永井紗耶子さん)
「彼ら(異国人)の言葉や文化、立場みたいなものは分かるっていうこと。主人公を柔らかくしなやかな感性がある人物として描きたかった」
