東京ゲームショウ2026(TGC2026)には海外のゲーム開発者による展示もある。特に目立つのは米国や韓国の企業だが、その他の国や地域からの参加もあり、ゲームの裾野は世界中に広がっていることが実感できる。会場で発見したインド発の作品を紹介しよう。

密輸業者となって木材を運ぶインド発のゲーム「Vilaayath Budha」

密輸業者となって木材を運ぶインド発のゲーム「Vilaayath Budha」

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 インディーズゲームのエリアが広がるホール9を歩いていると「GAMES FROM INDIA」と書いた看板が見えてきた。インドの開発者による展示エリアである。ひげを蓄えたインドから来た男性が、通り行く来場者に「ぜひ遊んでいってください」とばかり、身ぶり手ぶりで試遊台に誘っている。

インドのゲーム開発者が展示したコーナー

インドのゲーム開発者が展示したコーナー

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 取材時に見せていたゲームは2つ。まずは現地で人気俳優だというプリトヴィラージ・スクマランが主演したことで話題になったインド映画「Vilaayath Budha(ヴィラヤース・ブッダ)」をテーマにした同名タイトルのゲーム(iOS、Android)である。

 インド南部の美しい山や森を舞台に、仏像を作るための高級材である白檀を密輸するため、トラックで木材を運ぶという、ぶっ飛んだストーリーになっている。道中では、犯罪を取り締まる警察のパトカーとのデッドヒートを繰り広げる。いわば、インド版の「グランド・セフト・オート」といったところか。

 映画の興行成績はそこそこだったというものの、ゲームは出足好調。「ベータ版の配布を開始してから3カ月で10万ダウンロードを達成している」と開発元であるOffline Human Studios(オフライン・ヒューマン・スタジオ)のシャラス・ラヴィ創業者兼CEO(最高経営責任者)は話す。正式リリースは2026年12月を予定する。

Offline Human Studiosのシャラス・ラヴィ氏

Offline Human Studiosのシャラス・ラヴィ氏

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 インドでもゲーム人気が広がっており、ラヴィ氏は日本でゲーム卸会社との打ち合わせをすると同時に、日本のゲーマーにアピールするためにTGS2026への参加を決めたとのこと。実際に参加してみて「素晴らしいイベントだ。多くの人にこのゲームを楽しんでほしい」と同氏は話した。

 もう1本は『Temple of Causality: Reincarnation』というパズルゲームである。2つの対となるピンがあり、一方はユーザーの操作に合わせて上下左右に動くが、もう1つは上下と左右が逆に動く。このピンを使ってフィールド上の箱を動かし、所定のエリアに移動させるというもの。かなり古い例えになってしまい恐縮だが、筆者が小学生のころに遊んだ『倉庫番』やファミコンの『バイナリィランド』(ハドソン)を足したような内容で、どこか懐かしさを感じる。

パズルゲームの『Temple of Causality: Reincarnation』

パズルゲームの『Temple of Causality: Reincarnation』

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 展示しているゲームはデモ版であり、27年のリリースを予定している。開発元であるMAGIC ORBIT STUDIOS(マジック・オービット・スタジオ)のグアラブ・バライ氏は「まだ3カ月前に会社を立ち上げたばかり」という。

 バライ氏はゲームのデザインに徹し、外部の開発者と協力しながらゲーム開発エンジン「Unity(ユニティ)」で急ピッチにデモ版を開発した。AI技術の進歩もあり「ゲームは以前よりも高速に開発できるようになってきた。日本のユーザーに楽しんでもらえる作品を作りたい」(バライ氏)と意気込みを見せた。

MAGIC ORBIT STUDIOSのグアラブ・バライ氏

MAGIC ORBIT STUDIOSのグアラブ・バライ氏

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(文・写真/松元 英樹)

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