取引は年内に完了する見込み

ドイツの半導体メーカーであるInfineon Technologiesは、大規模AIデータセンター向けの電力供給アーキテクチャを開発するインド・ベンガルール拠点の企業C2i Semiconductorsを買収したと発表しました。

今回の取引は、2026年第4四半期に完了する見込みです。買収額などの財務条件は公開されていません。

Infineonによると、この買収により同社のパワー半導体製品群が拡充され、インテリジェントなデジタル電力管理や、垂直電力供給(Vertical Power Delivery)向けのシステムレベル電力アーキテクチャに関する技術が強化されます。

また、この買収によってインド市場における同社のエンジニアリング事業の拠点も拡大されます。Infineonは現在、インドで約2,800人を雇用しています。

C2iの技術は、電力供給システムがAIプロセッサーの急速に変化する電力需要に対応できるよう設計されており、パワー半導体とデジタル制御、ソフトウェアアルゴリズムを組み合わせることで、電力変換や電圧調整、システム性能をリアルタイムで管理します。Infineonは、この買収によって電力網から半導体コアに至るまで、より柔軟で適応性の高い電力アーキテクチャの実現を支援できるとしています。

C2iは「Control(制御)」「Conversion(変換)」「Intelligence(知能)」の頭文字に由来する社名で、Texas Instrumentsの元電力システムエンジニアらによって2024年に設立されました。同社は、施設内の配電設備からAIプロセッサーまでの電力供給を効率化するために設計された、プラグアンドプレイ方式の「Grid-to-GPU」システムを開発しています。2026年2月にはシリーズAラウンドで1,500万ドル(約22億円)を調達しました。

InfineonのPower Systems部門責任者であるAdam Whiteは、次のように述べています。「今回の買収により、AIデータセンター向け電力ソリューション分野におけるInfineonのリーダーシップをさらに強化し、インドにおけるデジタル電力技術の新たな中核拠点を構築することになります。C2i Semiconductorsは、ソフトウェア定義型電力管理とシステムレベル電力アーキテクチャにおいて優れた専門知識を有しており、長数十年にわたる業界経験を持つ実績豊富なエンジニアリングチームによって支えられています。」

C2i Semiconductorsの創業者兼CEOであるRam Anantは次のようにコメントしています。「私たちは、電力供給システムに高度なインテリジェンスをもたらし、AIインフラが直面する増大する電力課題の解決に貢献するというビジョンのもとでC2i Semiconductorsを設立しました。Infineonの一員となることで、世界トップクラスの半導体技術や製造能力、そしてグローバルな顧客基盤を活用できるようになります。」

Infineonは近年、電力インフラ分野への投資を拡大しており、2026年7月には、韓国の電気機器メーカーLS Electricと提携し、AIデータセンター市場向けの直流電力インフラの開発を進めると発表しました。

Infineonは欧州最大級の半導体メーカーの1社です。1999年にSiemensから分社化され、パワーエレクトロニクス、自動車向けマイクロコントローラー、センサー、セキュリティチップなどを手掛けています。

本記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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