2026/07/15
和歌山県、日高川水系西川流域下川放水路 来年度着工目指す
和歌山県は、二級河川日高川水系における河川整備計画や日高川流域治水プロジェクト、西川流域水害対策計画に基づき、西川流域の「下川」において、約1・5㎞の放水路整備を計画、地下水への影響を調査した結果、軽微との見解を示し、必要な用地買収契約は終わっていることから、今年度中に工事発注・契約を完了させ、来年度から着工を目指している。
西川は、日高川水系の河川であり、池田川・志賀川・東裏川・和田川・斉川・下川などの支川を合わせ、日高平野を流下し、水系の本川である日高川の河口付近の右岸に合流する幹川流路延長14・5㎞、流域面積53・5km2の二級河川。同流域では、1932年に着手した中小河川改修事業や、74年に事業着手した局部改良事業などにより河川整備を進めてきた。その後、97年の河川法の改正による河川整備基本方針・河川整備計画制度の導入を受け、01年に日高川水系河川整備基本方針を、16年に日高川水系河川整備計画を策定した。
同計画では、西川や下川、斉川、堂閉川、東裏川に関する河川改修を位置づけ、現在は西川の下流から河道掘削や堤防・護岸の整備を順次進めている。近年の気候変動の影響により激甚化・頻発化する水災害に対応するため、西川流域を含む日高川流域における国、県、市町、民間事業者による様々な対策を取りまとめた「日高川流域治水プロジェクト」を21年に策定し、関係機関が協働して浸水被害軽減に向けた取組を進めている。また、潮位の影響を受けやすく低平地に市街地が形成しているため、過去から浸水被害が多発している状況に対応するため、関係市町と特定都市河川の指定に向けた検討を進め、25年1月に日高川水系西川流域を特定都市河川に指定し、8月に西川流域水害対策計画を策定した。
流域全体で都市浸水の発生を防ぐべき目標とする降雨(計画対象降雨)を年超過確率1/10規模の降雨(06年7月梅雨前線豪雨や9月集中豪雨と同規模の洪水)とし、河川整備や雨水貯留浸透施設の設置、土地利用規制等の活用により、浸水被害を大幅に軽減し、流域内住民等の安全の確保を図り、浸水エリアの早期解消を図る。河川整備内容は▽西川=堤防の整備、河道掘削、護岸、東裏川合流点樋門改築▽下川=天理教湯川分教会前の県道交差点~日高川堤防までのL1500mの放水路(ボックスカルバート)整備▽斉川=堤防の整備、河道掘削、護岸▽堂閉川=河川付替、護岸。
県は、下川における放水路整備について、地域住民から地下水への影響を懸念する声を受け、今年2月から調査を開始、調査の結果は工事中の濁りや水位の低下が一部地域で予想されるも軽微だとの見解を説明会で示し、来年度着工へ理解を求めた。