
ニュージーランド、ラグラン、マヌ・ベイ(2026年5月17日(日)ニュージーランドのラグラン、マヌ・ベイにて2026年WSLチャンピオンシップツアー(CT)第4戦「Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy」の大会2日目がスタート。
波のサイズ2〜4フィートというコンディションの中、男子ラウンド2のヒート14に日本の五十嵐カノアが登場し、オーストラリアのジョエル・ボーンとの接戦を見事に制してラウンド3への進出を決めた。
五十嵐カノア Photo by Ed Sloane/World Surf League
ジョエル・ボーン Photo by Ed Sloane/World Surf League
五十嵐カノア photo by Rambo Estrada/World Surf League
スタートから7.17をスコアしたカノアは、バックアップを4.50としてヒートをリード。ヒート後半に5.20までバックアップを上げてリードを広げた。
しかしヒート終盤にジョエル・ボーンがヒートハイエストの7.70をスコアして逆転。追い込まれたカノアだったが、ラストウェイブで再びトップを奪い取りラウンドアップを決めた。
ヒート終了直後のインタビューで、五十嵐はフラットな時間が続く難しいコンディションでのポジショニングの苦労と、勝負を分けた終盤のメンタルゲームについて振り返った。
── 静寂な海での難しいポジショニング
ヒート序盤、海はセットとセットの間に波が全く来ない時間が続き、両選手ともにポジション取りに苦戦した。
「スタートは少し妙な感じでした。セットの間に波が来ないと海が完全にフラットになってしまって、ラインナップのどこにいるのか把握するのが難しかったんです。
だから彼(ジョエル)の近くに陣取って、探り探りという感じだった。でも、リズムが求められるヒートでしたし、そのヒートでリズムに乗れたことが本当に嬉しいです。」


── 冷静な相手との神経戦、そして勝負を決めたラストウェイブ
勝負の分かれ目となったのは、ヒート終盤の駆け引きだった。レフトハンダーのポイントブレイクでの1対1の戦術は極めてシンプルだと五十嵐は語る。優先権(プライオリティ)を持つ者がセットを待ち、持たない者は何とかスコアに繋がる波を探し出す。
「ジョエルは驚くほど冷静に待っていて、それを見て『彼にはスコアが出る波が来る』と直感したんです。案の定、彼が波に乗った瞬間、スコアを出されると確信しました。
だから自分はすぐにその後ろの波にパドルしたんです。勝つためにはどうしても6点台が必要だった。難しい波だったけど、リップがしっかり立ってくれたおかげで、何度かバーティカル(垂直)なアプローチができた。バックハンドではあまりできることがないので、そういう時は間違いなく助けになります。」
相手の動きを冷静に分析し、自身のラストウェイブで確実に逆転のスコアを叩き出すという、カノアならではの勝負強さと試合巧者ぶりが光った。
── 次戦は宿敵イタロ・フェレイラ。バックハンドの強みを信じて
五十嵐カノア
続くラウンド3では、元世界王者のイタロ・フェレイラ(ブラジル)と対戦する。過去の対戦成績ではイタロがリードしている上、レフトの波はグーフィーフッターであるイタロに有利とされているが、カノアは自身のゲームプランに自信を見せている。
「ここではリズムが極めて重要です。波がたくさんあるヒートなんて、まずないと思うんです。つまり、ヒートの中でベストな波を2本、少なくとも1本は確実に掴まなければならないということです。
僕の場合、どのヒートでも基本的に同じ戦略で臨むようにしています。自分のバックハンドでスコアを稼げることは分かっているので、そのバックハンドでスコアを稼げる波を見つける方法を探しているんです。
ツアーにいるグーフィーフッターたちは自分たちに合う波を見つけるのが上手いけど、今の僕らは逆に、自分のバックハンドに合う波を見つけ出さなければならないんです。レフトの波でも、バックハンドに適した波とフォアハンドに適した波は確実に違うから。とにかく早く波の特徴を掴んで、波を読み解けるよう努力しているところです。
冷静な分析力と得意のバックハンドを武器に、難所ラグランの波を攻略し始めた五十嵐カノア。次なるイタロ・フェレイラとのビッグマッチに、大きな期待がかかる。
五十嵐カノア photo by Rambo Estrada/World Surf League
ライブ配信:Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy
「Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy」は、2026年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第4戦であり、2026年5月15日から25日まで開催される。大会はWorldSurfLeague.comおよび無料のWSLアプリでライブ配信される。
詳細については、WorldSurfLeague.comをご覧ください。
