磐越自動車道で、部活動の遠征中だった高校生が死傷したバス事故を受けて、福岡県教育委員会は、県外遠征に関する緊急調査を実施しました。県内の高校は、どのような対策をとっているのでしょうか。


5月12日、訪ねたのは、部活動の強豪校としても知られる福岡市南区の福岡第一高校です。
大型バスやマイクロバスなど8台を所有しています。
バスケットボール部や野球部など、様々な部活が年間およそ20回、長距離遠征しています。

■井ノ上新弥フィールドキャスター
「この中で、大型バスの免許を持たれている方、中型免許をお持ちの方、挙手いただいていいですか。ほとんどの先生方がバスの免許をお持ちなのですね。」
■剣道部監督
「(免許が)あった方が。生徒数が多いので、1台で目的地に行けるのはいいことかなと思っています。」
福岡第一高校では、部活動の顧問を担当する教員の多くが、中型・大型免許を取得しています。取得にかかる費用は、学校が補助します。
遠征時のバスは学校関係者が運転し、基本的に外部に依頼することはないということです。

5月6日、福島県の磐越自動車道で、新潟県の北越高校男子ソフトテニス部の部員を乗せたマイクロバスが事故を起こし、生徒1人が死亡、20人が重軽傷を負いました。
捜査関係者によりますと、バスに乗っていた生徒が事故の前に「死ぬかも」という趣旨のメッセージを保護者に送っていたということです。

12日、福岡県の服部知事は。
■福岡県・服部知事
「子どもたちの安全・命を守ることに欠けることがあってはならない。」
今回の事故を受けて、福岡県教育委員会はすべての県立学校を対象に、昨年度の運動部の県外遠征について緊急調査を行いました。
貸し切りバスの利用は2454件、学校にあるバスの利用は1143件で、いずれも事故はなかったということです。
さらに、全ての県立学校に対して、2009年に定めた「部活動の遠征は原則として公共交通機関を利用する」という通知を、改めて周知しました。
今後、新たに県外に遠征する際は、移動手段についても学校側に報告を求める方針です。
ただ、県立学校のみを対象とした措置で、遠征時の移動について国が定めたルールはありません。

松本文部科学大臣は12日、学校の外での安全管理について、一体的な対策を検討するよう指示する考えを示しました。
明確な指針がないなか、私立の福岡第一高校では、遠征する際の独自のルールを設けています。
部活動の遠征などが重なり、レンタカーを使う場合でも、運転は必ず学校関係者が行う決まりです。
また、生徒全員にシートベルトを着用させるなど安全策を徹底しています。
■福岡第一高校・大住賢一郎統括教頭
「事前に何かできなかったのかというのが一番、今回、私たち教育現場に求められていることだと思います。運行する場合は再認識、研修などをしっかり行った上で運行をしていきたいと考えております。」
