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2026年WRC第6戦ラリーポルトガルは(グラベル)の最終日となる5月10日(日)に4SSが行われ、ヒョンデのティエリー・ヌービルが今季初勝利を飾った。27.4秒差の総合2位にオリバー・ソルベルグ(ヒョンデ)、4分26秒1差の総合3位にエルフィン・エバンス(トヨタ)が入った。勝田は5位フィニッシュを果たした。

TOYOTA

競技4日目は、「Vieira do Minho(21.60km)」と名物ステージ「Fafe(11.18km)」を2回ずつ走行するSS20〜23を、サービスなしで走り切る設定。この日最初のSS20、ステージ開始時のフィニッシュライン近辺では日が差しているものの、各クルーはワイパーを作動させて走行する箇所もがあり、ステージをとおして天候は変動。また、6.9km地点は非常にマディだという情報があがっている。このSSを制したのは、14分12秒をマークしたエバンス。続いて左フロントのスローパンクチャーを抱えながらもソルベルグが1.2秒差で走りきり、ヌービルが1.9秒差というステージトップ3となった。そのヌービルと、総合首位につけるセバスチャン・オジエ(トヨタ)によるトップ争いは、オジエの走行中に雨が強まり「できることは限られていた」と前日の21.9秒差から14.3秒までリードが短縮する。また、ヌービルを追う総合3番手のサミ・パヤリ(トヨタ)はタイムが上がらず、14.9秒差まで離されることとなった。

TOYOTA

パワーステージ前の走行となる「Fafe」の1走目、SS21。強い雨が降るなかでステージはスタートし、時間とともにコンディションは悪化。最初に出走したジョッシュ・マカリアン(Mスポーツ)のタイムが更新されないなかで、ラリー1勢の出走の折り返しとなるエバンスの走行から雨が徐々に弱まり、その後、雲の隙間から日が差す状態にまで回復。しかしながら、上位を争うクルーたちもベスト更新ならず、ラリー1勢では、マカリアン、セスクスのMスポーツのふたりがステージ1-2を記録することになった。マカリアンにとっては初のWRCステージウインとなるところだったが、その後、WRC2のロベルト・ビルベスがマカリアンのタイムを8.8秒も上まわり、幻の1-2となってしまった。

SS20の再走となるSS22、3番目に出走したダニ・ソルド(ヒョンデ)の走行が終わったあたりから再び強い雨が降りはじめるなか、フルモーが暫定ベストをマーク。その後の走行では、パヤリがライン上の岩でパンクを喫し、2分50秒ものロスをして7番手に後退。さらに、トップ走行中のオジエもパヤリ同様に、ステージ内で右リヤタイヤを交換することとなり、1分半近くロスし総合6番手となり、ヌービルが2番手ソルベルグに対して14.8秒差のトップに浮上して、最終パワーステージを迎えることとなった。

パワーステージのSS23も、降ったり止んだりという変わりやすい天候のもとでスタート。WRC2の上位陣からコースインし、WRC2はトヨタGRヤリス・ラリー2のテーム・スニネンがWRC2優勝を飾った。続いて、ラリー1勢はMスポーツ・フォードのマカリアンからコースイン。しかしマカリアンはパンクを喫してステージ内で交換を余儀なくされた。続いてコースインしたセスクスの7分13秒1というタイムが、上位陣のベンチマークとなる。ソルド、パヤリ、オジエとタイムが更新されていくなか、勝田はオジエの0.2秒遅れでフィニッシュし、5位以上を確定させた。フルモーはオジエを3.3秒上まわる6分52秒1で暫定ベストタイムをマーク。エバンス、ソルベルグともにこのタイムを上まわることなく順位を固めていく。そして最終走者のヌービルは、フルモーから遅れること0.6秒のSS2番手タイムでフィニッシュ。ついに今シーズン初勝利を手中に収めた。ヌービルの勝利は25年最終戦のサウジアラビア以来。今シーズン第4戦クロアチアで逃した金星を見事にとりもどし、キャリア通算23勝目を飾ってみせた。

Red Bull

「今回の結果は本当に格別だ。特にクロアチアでの出来事や、これまでの苦しい道のりを思えばなおさらだよ。僕とマルティン(コ・ドライバー)だけでなく、チーム全員にとっても大きな意味を持つ特別な勝利となった。週末は常に良いリズムを保つことができていた。全部が完璧だったわけじゃないけれど、とにかく最後まで走り切ることができた。今日は最高のお祝いができそうだ。それに、世の中のすべてのお母さんたちに『母の日おめでとう』と伝えたい。何より、僕の妻と母へ、いつもありがとう」と今季初勝利を噛みしめた。

最終SS終了時点での上位は、ヌービル、ソルベルグ、エバンス、フルモー、勝田、オジエという順位となった。パワーステージはフルモー、ヌービル、エバンス、ソルベルグ、オジエがトップ5となり、それぞれ5〜1点を獲得。スーパーサンデーはソルベルグ、エバンス、フルモー、勝田、ヌービル。この結果、ドライバーズポイントはヌービルが30点(25点+4点+1点)、2位のソルベルグは24点(17点+2点+5点)、3位のエバンスは22点(15点+3点+4点)、勝田は12点(10点+0点+2点)を獲得した。この結果、ドライバーズランキングではエバンスが123点とリードを拡大。勝田は12ポイント差の111ポイントで2番手をキープ。今回2位を獲得したソルベルグが92点で3番手に浮上した。マニュファクチャラーズポイントはトヨタが311点とし、ヒョンデが218点、TGR-WRT2が86点、Mスポーツ・フォードが71点となっている。

M-SPORT

第7戦の舞台は、昨年の11月から開催時期を約半年早めたラリージャパン。5月28日〜31日にかけて愛知県・岐阜県を舞台に開催される今季最後のターマックラリーだ。WRCで2勝を挙げて凱旋する勝田貴元の走りにも期待がかかる。2025年大会はオジエ、エバンス、パヤリのトヨタ勢が表彰台を独占した。

WRCポルトガル SS23後暫定結果
1. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) 3:53:01.7
2. O.ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +16.3
3. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +29.1
4. A.フルモー(ヒョンデi20Nラリー1) +54.8
5. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:12.6
6. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:26.6
7. S.パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2:50.9
8. D.ソルド(ヒョンデi20Nラリー1) +4:10.0
9. M.セスクス(フォード・プーマ・ラリー1) +6:49.2
10. T.スニネン(トヨタGRヤリス・ラリー2) +11:13.8

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