公開日時 2026年05月08日 13:50更新日時 2026年05月08日 13:50

沖尚優勝 軌跡描く ノンフィクション作家・鈴木さん AERAで連載スタート
連載「沖縄の英雄 島人たちの甲子園」と前段の「現代の肖像」

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外間 崇

 「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」で、大宅壮一ノンフィクション賞などを受賞した鈴木忠平さん(49)=千葉県生まれ=が、沖縄尚学高校野球部の比嘉公也監督への密着取材を軸に、同校の甲子園優勝の軌跡を追った連載をニュース週刊誌AERA(朝日新聞出版)5月4日―11日合併増大号(4月27日発売)でスタートさせた。

 鈴木 忠平氏

 タイトルは「沖縄の英雄 島人たちの甲子園」。甲子園での戦い方だけでなく「野球がうまいだけでは駄目」と、勝利至上と一線を画すという比嘉監督の高校野球観や選手時代の苦しみや喜び、恩師の金城孝夫さんら関係者へのインタビューも交えながら、1999年選抜の県勢初優勝から昨年夏の全国制覇までを描く。

 甲子園で躍動する沖縄尚学の選手と指揮する比嘉監督にくぎ付けになった2025年夏。とりわけ試合では、ベンチの最深部から見守るようにグラウンドに視線を送り、試合後のお立ち台でも主役の選手たちのことを第一に語る姿に、これまでの優勝監督にない「新しさ」を感じ、比嘉監督が選手から指導者へどのような変遷をたどったのか、関心を持ったという。

 「子どもの頃はよく高校野球中継を見ていた。栽弘義監督の沖縄水産の活躍や学生時代に見た沖尚の選抜初優勝も覚えている。昨年夏の試合を見て従来の高校野球監督にはない“新しさ”を比嘉監督に感じた。若者と接する大人としての新しさと思った」

 連載の前段となる号では「現代の肖像」のコーナーで比嘉監督について、名将の冠には関心を示さず、一人の教員であることにこだわっている、と授業の様子も紹介。沖尚初優勝時に比嘉監督とダブルエースだった照屋正悟さんへの取材を通し、沖縄の高校野球の新しい歴史が始まった、と独自の目線で当時の様子を振り返っている。

 連載は全24回のノンフィクションを予定している。

(外間崇)

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