韓国の李在明大統領(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 韓国の鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官の北朝鮮核施設に関する発言を端緒とした米韓間の安保摩擦が、李在明(イ・ジェミョン)大統領の加勢によって“正面衝突”の様相を呈している。

(参考)米国激怒で韓国への情報共有ストップ、李在明政権「自主派」の機密漏洩疑惑で米韓同盟に生じた亀裂とトランプの報復(2026.4.22)

 同盟を「価値の共有」ではなく「取引関係」と見なすトランプ政権の同盟観と、安保の自立を前面に掲げる李在明政権のナショナリズム路線が、激しい不協和音を奏でているのだ。

 米国側の情報共有制限措置に対抗し、韓国政府の「相応の措置を検討し得る」との超強硬メッセージまで漏れ伝わっており、韓国メディアの懸念も深まっている。

背景には政権内部の路線対立も

 そもそもの発端は鄭長官の「亀城(クソン)地域核施設」に関する発言であった。

 去る3月6日、国会の外交統一委員会全体会議において鄭長官は、「(北朝鮮の)寧辺(ニョンビョン)、亀城、降仙(カンソン)にウラン濃縮施設がある」とし、「イランの濃縮率が60%であるのに対し、ここでは90%以上の兵器級ウランを生産している」と説明した。

 米国はこの発言が米韓両国間で共有された核心的な機密に基づいていると判断し、4月初旬から対北朝鮮情報の共有を一部制限するという実力行使に踏み切った。この事実がメディアに報じられたことで、波紋は本格化した。

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