広島・栗林良吏 バント成功率10割でフォア・ザ・チームだ 来季から先発転向 プロ初打席へ用具発注済み

野球教室に参加した広島の栗林

 広島・栗林良吏投手(29)が13日、先発転向でプロ初打席に立つであろう来季に向け、犠牲バントを最重視する考えを示した。高校時代は中軸を担った打撃センスを持つ。プロ初安打に意欲を示すかと思いきや「ヒットを一本も打てなくても、送りバントを10回成功する方がいい」ときっぱりだ。目指すは犠打成功率10割。フォア・ザ・チームを強調した。

 ボートレース宮島で開かれた堂林とのトークショー。栗林は、27年シーズンからセ・リーグも指名打者制が採用されることを踏まえ「来季しか打席に立つチャンスがないので、ヒット1本打ちたい」とリップサービスし、契約メーカーにバットと手袋を初めて発注したと明かした。

 何しろ、愛知黎明高時代は2年まで内野を守り、中軸を担った打撃センスの持ち主だ。「当てるのが得意で三振が少ないタイプ。率も残っていた」と振り返る。先発転向でプロ初打席に立つ来季。プロ初安打への思いが強いかと思いきや、意外な答えが返ってきた。

 「全くない。一本も打てなくていいし、送りバントの成功率が10割なら、そっちの方がいい。ヒット10本打って、送りバントを10回失敗するぐらいなら、ヒット0本でバント10回成功の方がいい」

 トヨタ自動車の社会人野球や、母校・名城大が参戦するリーグ戦は指名打者制を採用していたため、本格的に打撃練習するのは「高校生以来」12年ぶり。「打てないのが普通。打ったらラッキー」。ただ9人目の野手でもあり「バントはチームや自分の勝敗に直結する。決めないといけない」と最重視する。

 「やらなきゃいけないことは、しっかり覚えたい。まずは先発枠を勝ち取らないといけないので、自主トレでバント練習する余裕はない。キャンプに入って先発陣が練習している時に長くできれば」

 打席には、打つ、打たない以外の楽しみがあるという。プロの投手の投球を間近で見る初体験。守護神だとまず経験できず、先発転向で6年目にして初めて実現するであろう、その時を心待ちにする。

 「プロの投手の球を打席で見られるのは楽しみ。変化球だけじゃなく、真っすぐの軌道も含めて。見ると勉強になると思うので」

 チームには床田や森下ら、打撃自慢の投手がいる。同様のセンスを持ちながらフォア・ザ・チームを強調する右腕が打席でどんなパフォーマンスを披露するのか、楽しみだ。(江尾 卓也)