雑女「片づけ」と出合う

「片づけたいけど、収納が足りない」。そう考えていた汚部屋住人の私が、整理収納の考え方を学んだことで、人生最大の買い物を白紙撤回しました。

今回は、3代続く汚部屋出身の整理収納アドバイザーぴょりさんの著書『400kg捨てたら人生まるごと片づいた』(扶桑社)を一部抜粋してご紹介いたします。

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汚部屋住人、「片づけ」を知る

当時の私は「収納さえあれば、汚部屋は片づく」と考えていました。ごちゃごちゃしたモノも、収納ボックスに入れてしまえばとりあえず隠せる。そして「正しい収納」のテクニックさえ身につければ、今の汚部屋にまつわる問題も、すべて解決できる。そんな「収納テクニック」を教えてくれるのが、「整理収納アドバイザー2級講座」(以下「2級」)だと考えていたのです。

「2級」も現在ではオンライン講座が増えましたが、コロナ禍以前はリアル対面が基本。私が受講したのは長男を妊娠中の時期で、大きなお腹を抱えながら東京まで行き、1日6時間の講座を受けました(今では私も「2級」講師の資格を取得して、リアルでもオンラインでも講座を開講しています)。

この「2級」、午前中は「整理」、午後は「収納」の2つのパートに分かれています。「午後のパートで美しい収納を学べるんだ~」と思っていた私でしたが、ショックを受け、打ちのめされたのは前半の「整理」のパートのほうでした。

「収納の前に、整理があるなんて!!!!」。そう、今となっては当たり前のことですが、「収納をする前に、まずはモノの整理をしなくてはいけない」というのが、当時はあごが外れるほどの衝撃だったのです。

なぜ「整理」を先に行う必要があるのか? それは、「整理」には単なるモノの「いる」「いらない」という取捨選択だけでなく、「どんなモノに価値を置いているか?」「どんな暮らしをしていきたいか?」という問いかけまで含まれているからです。その「整理」を行わないと、どんなにきれいな「収納」を行っても、必ずリバウンドをして雑然とした部屋に戻ってしまうのです。その講座では、「整理」によって得られるおもなメリット3つを簡潔に説明していました。

1つ目は「精神的メリット」。目に入るモノが整っていると、心も穏やかになる。ものごとの判断が早くなり、気持ちも前向きになれる。2つ目は「時間的メリット」。片づいている部屋はモノの出し入れがスムーズ、動線もいいので家事がサクサク進む。3つ目は「経済的メリット」。在庫を把握でき、モノの稼働率が上がるからムダづかいをしない。収納に割く家賃や固定資産税をカットできる。

「2級」を受講したことで初めて、「自分が失ってきたモノ」「今現在も失い続けているモノ」の大きさに気づくことができたのです。

ヤバイ! 私に必要なのは収納スペースや収納テクニックではなくて、「片づけ」=「整理収納」のスキルだったんだ……! 講座の前半の衝撃が大きすぎて、その日は後半の「収納」パートはほとんど頭に入りませんでした。


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マイホームの契約、白紙撤回

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