14日投開票されたドイツ西部のノルトライン・ウェストファーレン州の地方選挙では、極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が支持を約3倍に伸ばす一方、与党2党が後退した。メルツ政権には成長回復と改革推進の圧力が強まりそうだ。
公式の暫定結果によると、AfDの得票率は14.5%と、前回選挙から9.4ポイント上昇。デュイスブルク、ゲルゼンキルヘン、ハーゲンの市長選では同党候補が決選投票に進んだ。
メルツ政権は発足後、初めて選挙の洗礼を受けた。国内で最も人口の多くメルツ首相の地元であるノルトライン・ウェストファーレン州で、与党のキリスト教民主同盟 (CDU)は最大勢力を保ったものの、得票率は1ポイント低下して33.3%となった。CDUと連立を組む社会民主党(SPD)は2.2ポイント低下の22.1%で第2党。工業地帯の同州は、かつてSPDの強力な地盤だった。

「ノルトライン・ウェストファーレン州のSPDの結果を大きな懸念をもって見ている。同州はわれわれの民主主義が息づく心臓部だ」と、隣接するニーダーザクセン州の首相でSPD所属のオラフ・リーズ氏は公共放送のARDに語った。
リーズ氏は、移民のようなテーマが選挙戦で取り上げられたことを批判。それが有権者を不安にさせ、勤労者世帯を支援する政策提案から注意をそらしたと指摘した。SPDは勤労者世帯の支援こそが「中心的な問題であることを十分に強調してこなかった」と同氏は述べた。
ここ数カ月は政策や人事を巡る小競り合いに悩まされていたメルツ首相だが、「改革の秋」を約束。連立政権は、意見が分かれる社会福祉制度改革や、低迷する経済をてこ入れするための5000億ユーロ(約86兆5000億円)規模のインフラ基金などの実現を目指している。
原題:German Far-Right Party Surges in Vote in Merz’s Home State (2)(抜粋)
