
全線フル規格化の機運醸成を目的に開いたシンポジウム=福岡市中央区、アクロス福岡
九州新幹線西九州ルート整備推進協議会(会長・森拓二郎県商工会議所連合会長)は29日、福岡市内で、全線フル規格化に向けて九州全体の機運を高めるシンポジウムを開催した。同協議会が県外でシンポジウムを開くのは初めて。経済関係者ら約800人が新幹線のネットワークがもたらす効果などを考えた。
九州新幹線長崎ルートの新鳥栖−武雄温泉は未着工で、新幹線と在来線の対面乗り換え方式が続いており、同協議会は早期の全線フル規格化を求めている。
シンポジウムは九州経済連合会(九経連)などが後援。経済関係者のほか、大石賢吾知事や長崎県選出の国会議員、佐賀県を含む沿線自治体の関係者らが参加した。
開会あいさつで、森会長は「北部九州経済圏の発展のためには首都圏や関西圏と一刻も早く接続し、経済力を取り込む必要がある」と語った。大石知事は「私自身が先頭に立ち、1日も早いフル規格化の実現に力を注ぐ」と強調。九経連の池辺和弘会長は「本来得られるはずの経済効果が十分に享受できていない。九経連としても課題解決に向けて政府がリーダーシップを発揮するよう声を上げる」と述べた。
パネル討論では観光や地方経済の専門家らが、新幹線が地方にもたらす経済効果などを説明。基調講演で京都大の中川大名誉教授が世界の高速鉄道整備や日本の鉄道政策について解説した。
