ソニーグループは7日、今期(2026年3月期)の金融事業を除く営業利益計画を1兆2800億円から1兆3300億円に上方修正した。ブルームバーグが集計したアナリスト24人の予想平均1兆3930億円を下回った。

  発表によるとゲーム事業や音楽事業の今期営業利益予想を引き上げたほか、関税影響も前回予想から300億円減の700億円程度とした。今期の想定為替レートは1ドル=143円前後は据え置いたが、1ユーロ=157円前後(同153円前後)に見直した。

  東洋証券の安田秀樹シニアアナリストは、ゲーム事業は有料会員サービスの伸びが会社や市場の想定より高く推移していると思われると評価。音楽事業も子会社が手がけるアニメやスマートフォンゲームもヒット作や大型イベントに恵まれ、「引き続きこの分野は高い成長が期待できる」とした。

  一方、スマートフォン向け画像センサーが大半を占める半導体事業では、今後発表が予想されるiPhoneの折り畳みスマホにソニーの画像センサーが採用され続けるのかに注目すると話した。米アップルが韓国サムスン電子と半導体を共同開発することなどを発表した。

  決算発表を受けて、ソニーG株は午後の取引で上昇に転じ、一時7.6%高の3987円を付けた。

  10月に金融事業のパーシャル・スピンオフを控えるソニーGは、ゲーム、音楽などエンタテインメント関連投資を加速させ、知的財産(IP)の価値を最大化することで、持続的な成長を図る。7月にバンダイナムコホールディングスへの出資を発表したのもその一環だ。

  営業利益全体のうち3割超を稼ぐ計画のゲーム事業では、発売5年目の家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」はハードの普及が進み、ユーザーベース拡大によるプラットフォームビジネスで安定した利益成長が見込めるのもプラス要因となる。

  音楽事業では大ヒットしている劇場版アニメ「『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座(あかざ)再来」の映画制作に携わっている。

  トランプ米大統領は6日、半導体を含む輸入品に対して100%の関税を課す方針を表明した。ソニーGは画像センサーを主に国内で生産しており、米国に生産拠点はなく、関税政策の方向性によっては影響を受ける可能性がある。

(アナリストコメントと株価を追加しました。)

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