
本番に向けて打ち合わせする、左からピアノ奏者の山田ゆかりさん、朗読・企画の山崎正枝さん、チェロ奏者の富田祥さん=金沢市東山1の徳田秋声記念館で
朗読×ダンス×音楽 「人が交差する場に」 金沢三文豪の一人、徳田秋声=写真、徳田秋声記念館蔵=の小説「町の踊り場」を題材に朗読、ダンス、音楽のコラボレーション舞台が20、21両日、金沢市内で開かれる。主催する団体「つばきの会(え)」は「階段の踊り場のように、さまざまなジャンルの人が交差する場を生み出したい」と意気込んでいる。(沢井秀和)
町の踊り場は、故郷金沢に住む姉が亡くなり、葬儀のため帰省した秋声の体験に基づく短編小説。晩年、再評価されるきっかけになった。葬儀を終えると、アユ料理を求めたり、ダンスホールに出かけたりする主人公の心をはじめ、戦争にひた走る前の1930年代の世相が金沢を舞台に描かれる。
見どころは、音楽家とつばきの会を主宰する山崎正枝さん(金沢市)らのダンスのコラボ。作品から触発された身体表現が繰り出され、音色が響きわたる。
山崎さんが「町の踊り場」というタイトルにひかれ企画。「金沢のまちを淡々と描きながらも、家族の死というテーマが垣間見える。どこに光を当てるかで、さまざま表情を見せる。この世界観を音楽家の皆さんと表現できたら」と語る。
20日は午後1時から、金沢市本多町の市中村記念美術館の旧中村邸で開催。山崎さんが作品を朗読し、徳田秋声記念館の薮田由梨学芸員が解説する。続いて、生田流大師範の北村雅恋さん(金沢市)が箏を、ピアノ奏者の山田ゆかりさん(同)が演奏する中、国際的に活躍する安達香澄さん(秋田県)が現代ダンスを踊り、山崎さんも舞う。21日は午後1時から、金沢市野町の西茶屋街西検番所で催す。朗読に続き、富田祥さん(金沢市)がチェロを、山田さんがピアノを奏で、安達さんらが舞い踊る。
山田さんは「私たちの即興演奏が文学と舞踊に交わることで一期一会の空間が生まれる。ワクワクしている」と話す。
入場券2500円。大学生まで1500円。金沢大の学生グループPALがスタッフとしてかかわる。21日午後3時から、現代ダンス、同5時から伝承踊りの体験もある。体験料は2千円。問い合わせはtsubakinoe25gate@gmail.com
