生活保護 差額支給を 全受給者へ 金沢原告団、市に要請

市の担当者(左端)に要請書を手渡す原告ら=金沢市役所で

 生活保護費の引き下げを違法と判断した6月の最高裁判決を受け、同種の金沢訴訟(名古屋高裁金沢支部で係争中)の原告団が15日、裁判を起こしていない人も含めた全受給者に、引き下げ前との差額を支払うことなどを求める要請書を金沢市役所へ提出した。

 原告団は他にも、市が厚生労働相に謝罪を促すことや、受給世帯の生活実態調査を実施して市独自の困窮者支援をすることなども要請。要請書には「最高裁判決を真摯(しんし)に受け止め、早期全面解決に向けた努力を行うべきだ」と盛り込んだ。

 市の担当者に要請書を手渡した原告の1人の相原正(まさし)さん(88)=同市=は「税金で支援を受けていることは感謝しているが、物価高で生活が厳しい。元の受給額に戻してもらうだけで全然違う」と訴えた。

 要請書を受け取った市福祉健康局の山口和俊局長は「引き下げの違法性の責任は国にあり、今後国が出す方針に従って速やかに適切に対処したい」と述べた。

 生活保護費を巡っては、国が支給額を2013〜15年に最大10%引き下げたのは違法として、全国各地の受給者らが提訴。大阪と名古屋の訴訟で最高裁が6月、引き下げを違法として減額を取り消す判決を出し、残る同種訴訟に大きな影響を与えるとされている。金沢訴訟の控訴審判決は名古屋高裁金沢支部で、9月17日に予定されている。(柴田一樹)

Share.