欧州連合(EU)は、米国との通商交渉で輸出品の多くに10%の一律関税を課す案を受け入れる用意があるが、医薬品、アルコール、半導体、商用航空機といった重要分野では米国に関税引き下げの確約を求めている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
EUはまた、自動車・部品に対する25%の関税、および鉄鋼・アルミニウムに対する50%の関税についても、実質的に関税を引き下げるため割当枠や免除措置を引き続き求めているという。
EUの行政執行機関である欧州委員会はEUの要求が一部反映された案について、やや米国寄りであるものの受け入れ可能とみていると、関係者が匿名を条件に語った。
7月9日までに通商合意に至らなければ、EUのほぼ全ての対米輸出品の関税率は50%に引き上げられる見込み。
欧州委の報道官にコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。
この報道を受けてS&P500種株価指数は一時12ポイント下落したが、その後持ち直した。

EUは米国との通商交渉で輸出品の多くに10%の一律関税を課す案を受け入れる用意があるが、重要分野では関税引き下げの確約を求めている
Source: Bloomberg
ブルームバーグは先に、EUと米国の双方が7月9日までに暫定合意に達すると自信を深めていると報じていた。
シェフチョビッチ欧州委員(通商担当)は今週、交渉前進を目指し訪米する予定。EU側は暫定的な原則合意を「最善のシナリオ」と引き続きみているが、このような暫定合意後の見通しについては明言を避けている。
関係者によると、欧州委は6月30日、米国から関税と非関税障壁、戦略的協力分野に関する案を提示されたと加盟国に伝えた。具体的な税率などの詳細は共有されなかったという。
交渉期限が迫る中、EU当局者が想定しているシナリオは以下の四つ。一定程度の不利な条件での合意、米国に大きく有利な内容でEU側が拒否、交渉継続のため期限延長、トランプ大統領が交渉を打ち切り関税引き上げ。
関係者によると、最後のシナリオが現実となった場合、EUは全ての報復手段を行使する可能性が高いという。
EUは交渉と並行して、交渉が不調に終わった場合の対抗措置の準備も進めている。

原題:EU to Accept Trump Universal Tariff But Seeks Key Exemptions (2)(抜粋)
(EUに関する情報などを追加して更新します)
