![[本田泰人の眼]ベタ引きの豪州に「外回り」の攻撃ではチャンスは生まれない。唯一可能性を感じたのは平河悠だ](https://www.walknews.com/wp-content/uploads/2025/06/s_soccerdigestweb-174421.jpg)
平河のドリブルは魅力的。自分の良さをアピールできていた。(C)SOCCER DIGEST
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[W杯最終予選]日本 0−1 オーストラリア/6月5日/パーススタジアム
結論から言えば、ひどい試合だった。
日本は終始、ボールを保持はしていた。しかし最後までオーストラリアの守備ブロックを崩せず、ロスタイムに失点して最終予選初黒星。
確かにボールを持つ時間は長かったが、相手が引いて守っていただけ。前回のオーストラリア戦では久保建英&伊東純也、久保&堂安律のコンビネーションによる崩しを見せていたが、今回はオーストラリアの守備ブロックの外側でパスを回してばかりだった。
いわゆる「外回り」の攻撃ではゴールチャンスは生まれず。日本は何もできずに自滅した試合だ。
オーストラリア戦での個々のパフォーマンスに触れる以前に、なぜ森保一監督はこの6月シリーズにベストメンバーを招集しなかったのかが不思議だ。
3月シリーズから入れ替えた人数は14人。大幅なメンバー変更によってスタメンの顔ぶれも一新されたが、Aチームのコアメンバーをベースに数人をテストする形でなければ、新戦力が戦術的にフィットするかどうかが見えてこない。何を試したいのか、その目的がぼやけていた。
もちろん内情は分からないが、もし自分がコーチングスタッフや協会の立場であるなら、国民のためにも、ポットのためにも怪我の選手以外は勝ちに行くメンバーを選ぶ。
ワールドカップ本大会出場を決めていたとはいえ、日本代表は文字通り、日本を代表するチームであるべきだし、仮に「テスト」だとするならば、公式戦ではなく親善試合でするべき。
さらに言えば、セルティックの旗手怜央やレンヌの古橋亨梧など、当落線上の選手の気持ちを考えても、今回のメンバー選考はいかがなものか。森保監督はメンバー発表会見で、コアメンバーについて「出場時間や怪我を考慮した」と話していたが、彼らからしてみれば「俺たちももっとアピールしたい」と思うはず。
結果として勝つことができなかったのだから今回のテストは失敗だし、内情は知らないが負けてしまったのだから、何を言われても仕方がない。
つまりは、褒めるべき点を見つけるのが難しく、アディショナルタイムの失点で負けたことで、見ているほうもただただフラストレーションの溜まる試合だったということだ。
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新戦力のパフォーマンスに目を向けても、残念ながら合格点は与えられない。
俵積田晃太のクロスの精度はひどく、最終予選で初スタメンの谷晃生はゴール前でのパスミスなどがあった。1トップの大橋祐紀は自分の武器を考えたらもっと背後を狙うべきだった。
特に残念だったのは、シャドーでプレーした鈴木唯人だ。ボールに触りたがるタイプなのか、とにかく動きすぎだ。何でもかんでもスペースに入ってきたがるから、自身が生きるためのスペースを自ら消していたり、味方の邪魔をしていたようにも見えた。
いつ、どこで、何のプレーをすべきか――。アピールばかりに気をとらわれていたのかもしれない。動き出しのタイミングとポジショニングは改善の余地があると思う。
唯一可能性を感じたのは右サイドの平河悠。持ち味のドリブルは魅力だ。カットインからのシュートまで積極性を示すなど自分の良さをアピールできていた。合格点は与えられないが“追試”でさらにアピールしてほしい。
個人的には佐野海舟に注目していたが、オーストラリアにあそこまで引かれる状況だと生きない。とはいえ、彼のポテンシャルとボール奪取能力は代表レベルにある。こちらも“追試”だ。
一方、さすがの存在感を見せたのは久保建英だ。中村敬斗の近くでプレーさせていたら、もっとチャンスが増えていたと思う。
次のインドネシア戦では、久保や遠藤航など主力メンバーをベースに、今回呼んでいる面々を組み合わせて「ベスト」で臨むべきだ。スタメンを選んでみたけど、しっかり勝ちにこだわってほしい。
GK:鈴木
3バック:瀬古、高井、関根
2ボランチ:遠藤、佐野
ウイングバック:平河、中村
シャドー:久保、鎌田
1トップ:細谷
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本田泰人氏のオーストラリア戦の採点は以下のとおり。
▼先発
GK 23 谷 晃生 4.5
DF 2 関根大輝 5.0
DF 4 渡辺 剛 5.5
DF 16 町田浩樹 5.5
MF 5 佐野海舟 5.0
MF 7 藤田譲瑠チマ 5.0
MF 8 鈴木唯人 4.0
MF 11 平河 悠 6.0
MF 15 鎌田大地 5.0
MF 20 俵積田晃太 4.0
FW 9 大橋祐紀 4.0
▼途中出場
DF 22 瀬古歩夢 4.5
MF 10 久保建英 6.0
MF 13 中村敬斗 6.0
FW 18 町野修斗 5.5
DF 3 高井幸大 5.5
監督:森保 一 4.5
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
【著者プロフィール】
本田泰人(ほんだ・やすと)/1969年6月25日生まれ、福岡県出身。帝京高―本田技研―鹿島。日本代表29試合・1得点。J1通算328試合・4得点。現役時代は鹿島のキャプテンを務め、強烈なリーダーシップとハードなプレースタイルで“常勝軍団”の礎を築く。2000年の三冠など多くのタイトル獲得に貢献した。2006年の引退後は、解説者や指導者として幅広く活動中。スポーツ振興団体『FOOT FIELD JAPAN』代表。
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