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2025/04/13 09:40 ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。東北から東日本で地震の発生が目立ちました。震度3以上の地震は4回起きています。(4月7日〜4月13日10時の集計)

国内:愛知県西部の地震 三河地震の震源域よりは北
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愛知県西部の地震

8日(火)19時26分頃、愛知県西部を震源とするマグニチュード4.6、深さ36kmと推定される地震が発生しました。この地震で愛知県豊田市、東海市、大府市、知多市などで最大震度3の揺れを観測しています。

愛知県東部を震源とする震度3以上の地震は2021年以来4年ぶりです。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。

愛知県に影響が大きかった地震としては1945年の三河地震が良く知られています。今回の地震は三河地震の震源域よりも北で発生していて、深さやメカニズムも異なるため、関連性は小さいタイプの地震です。

21日(火)頃から地震が増加

今回の地震が発生した領域では21日(火)頃から地震が増えていて、22日(水)6時過ぎにはマグニチュード3.3、最大震度3の地震が発生しました。

マグニチュード5.2の地震の発生後は活動が活発になり、23日(木)だけで有感地震は43回を数え、震度3以上の地震は26日(日)10時までに6回起きています。(震度5弱の地震はのぞく)

今回の震源の西には火山である燧ヶ岳(ひうちがたけ)がありますが、火山活動との関連性を示すようなデータは現時点で得られていません。震度1未満の地震を含めた発生回数の推移を見ても、一般的な本震ー余震の経過を辿っています。

地震活動は徐々に落ち着いているものの、震源が5km前後と浅いため規模が小さい地震でも震央に近い檜枝岐村では揺れが大きくなります。積雪の多い地域ですので、地震が続くことによる雪崩の発生にも注意をしてください。

南海トラフ地震臨時情報 巨大地震注意の発表はなし

速報の段階ではマグニチュードが6.9と解析されて南海トラフ地震臨時情報の検討基準に達したため、南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会を開催し、南海トラフ巨大地震との関連があるかの調査が行われました。

解析の結果、地震の規模をより正確に把握できるモーメントマグニチュードは6.7に留まり、「巨大地震注意」の発表目安となる7.0に満たないことから、調査終了となっています。

ただ、政府の地震調査研究推進本部は南海トラフ巨大地震の今後30年の発生確率を、「70〜80%」から「80%程度」に評価を改めました。昨年8月や今回の日向灘地震の発生とは関係がなく、時間の経過に伴って確率が増加したことを反映したものです。

いずれにせよ南海トラフ巨大地震の発生リスクは高い状態が続いていると考えられ、日頃からの備えは欠かせません。

国内:岩手県沿岸南部で震度3
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岩手県沿岸南部の地震

10日(木)8時33分頃、岩手県沿岸南部を震源とするマグニチュード4.4、深さ63kmと推定される地震が発生しました。この地震で岩手県一関市で最大震度3、岩手県、宮城県の一部で震度2の揺れを観測しています。

岩手県沿岸南部を震源とする震度3以上の地震は2020年10月以来、4年半ぶりです。地震のメカニズムは東西方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

この領域では太平洋プレートが陸のプレートの沈み込むこんでいて、深さ60〜100kmくらいのやや深い所を震源とするマグニチュード5前後の地震がしばしば発生しています。

世界:パプアニューギニアでM6.1
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世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しています。最も大きな地震はパプアニューギニアで発生したマグニチュード6.1です。前週までに比べるとマグニチュード6以上の地震は大幅に減少しました。

日本時間の12日(土)昼にパプアニューギニアのニューアイルランド島近海を震源とするマグニチュード6.1、深さ約62kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは南北方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。

3月下旬から4月のはじめにかけて、世界各地でマグニチュード6以上の地震が頻発していましたが、この1週間ではパプアニューギニアの1回だけです。

南北1000km以上の長い断層の活動か

ミャンマーの中央部には南北1000kmにもわたる「サガイン断層」が伸びています。今回の地震はその発生場所やメカニズムから、この断層の一部が活動した可能性が高く、少なくとも200kmの長さで破壊が起こったとみられます。2024年1月の能登半島地震では100〜150kmと推定されていますので、それを大きく上回る規模です。

サガイン断層はインドプレートとユーラシアプレートの動きにより形成されていて、非常に活動が活発な断層です。1991年には今回よりも北の領域でマグニチュード7.0、1946年にはマグニチュード7.6、1912年にはマグニチュード7.9など度々大きな地震が発生しています。

今回は200km以上の長さで断層が動いたと解析されていて、その分だけ強い揺れの領域が広範囲に及びました。震央に近いミャンマー第二の都市マンダレーや、首都ネピドーなどで改正メルカリ震度階級VIII以上の揺れとなっています。

遠く離れたタイ・バンコクでも大きな被害

今回の地震では震央から1000kmほども離れたタイのバンコクでもビルの倒壊などの大きな被害が発生しました。長周期地震動による影響と考えられます。

長周期地震動は周期が2秒以上の揺れで、遠くまで伝わりやすく高層建築物に影響を与えやすいのが特徴です。さらにバンコクはデルタ地帯のため、地盤が悪かったことも被害を拡大につながったとの指摘もあります。

すでに数千人に及ぶ人的被害が伝えられていますが、全貌は明らかになっておらず、どの程度の被害になるかはわからない状況です。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

参考資料など

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