中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)は人工知能(AI)インフラへの投資を大幅に引き上げる計画を説明した。DeepSeek(ディープシーク)の衝撃を受けたAI業界で、競合に後れを取らないよう取り組む意欲を示した。

  同社が19日発表した昨年10-12月(第4四半期)決算は、ゲームのヒット作が相次ぎ、ここ1年余りで最速の増収ペースとなった。

  四半期売上高は前年同期比11%増の1725億元(約3兆5700億円)。純利益はほぼ倍増の513億元。収益は共に予想を上回った。また、2025年中に少なくとも800億香港ドル(約1兆5400億円)相当の自社株を買い戻す計画を発表し、年間配当の32%増額を提案した。

  同社は広告やソーシャルメディア「微信(ウィーチャット)」などのサービス強化を通じて、AIの商業化を進める一方、アリババやディープシークと肩を並べるための調査研究に資本を投下する意向だ。同社は2025年売上高の10~14%程度をAIインフラを含む設備投資に振り向ける計画。アナリストが予想する今年の売上高に基づけば、100億ドル(約1兆5000億円)を超える額になる。

  世界最大のゲームパブリッシャーであるテンセントは昨年、ネクソン制作のゲーム「アラド戦記モバイル」や自社のパソコン(PC)シューティングゲーム「デルタフォース」などをリリースし成功を収めた。 

  テンセントはこれらゲームタイトルを、安定した資金を生み出すフランチャイズに成長させることを目指している。消費者が慎重な支出スタンスを続け、広告や決済などの事業が伸び悩む中で、同社を支える可能性もある。

Tencent Stock About 30% Away From Record High

テンセント株

出所:ブルームバーグ

  テンセントは今週、注目されていた決算報告を終えた中国テクノロジー大手の一角。

  習近平国家主席は先月、テンセントの馬化騰(ポニー・マー)氏やアリババグループの馬雲(ジャック・マー)氏ら著名起業家らとの座談会を開き、民間セクターを過去3年にわたり批判してきた中国当局の姿勢が軟化していることを示した。

  座談会には、半導体製造や電気自動車(EV)、人工知能(AI)などの業界を代表する新世代の起業家らも参加。米国とのハイテク競争における習主席の優先事項を反映させた。

原題:Tencent Sets $10 Billion Buyback After Sales Beat Estimates (1)(抜粋)

Tencent Speeds AI Spending After Sales Grow Fastest in Years (1)(抜粋)

(AI投資計画について追記します)