【シンガポール=蒔田一彦】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2日、アジア安全保障会議に出席するために訪問したシンガポールでの記者会見で、ウクライナへの侵略を続けるロシアへの支援中止を中国に求めた。15~16日にスイスで開かれるウクライナに関する首脳会議「平和サミット」に中国が不参加を表明したことへの不満も示した。2日、訪問先のシンガポールで記者会見するウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領=蒔田一彦撮影2日、訪問先のシンガポールで記者会見するウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領=蒔田一彦撮影 ゼレンスキー氏は、「中国によるロシアへの支援は戦争を長引かせる」と述べた。他国の主権を侵害しているロシアを支援することは、中国にとって「戦略的な過ちだ」との見方を示した。ロシアの兵器から中国製の部品が見つかっていることも指摘した。

 平和サミットには現時点で106の国・国際機関が出席を表明し、出席を約束している首脳が70~75人に上ると明らかにした。「中国はいかなるレベルの出席も確約していない」と強調した。新興・途上国の「グローバル・サウス」で参加に消極的な国を念頭に、サミット欠席は「戦争を支持することになる」と述べた。「世界が結束し、ロシアを孤立させられれば、この戦争は外交的に終わらせることが可能だ」として、各国にサミットへの出席を改めて呼びかけた。 また、ゼレンスキー氏は、米国から供与された高機動ロケット砲システム「HIMARS」をロシア領内への攻撃に使うことを米国から許可されたと明らかにした。米国の決定に感謝を示した上で、使用はロシアの国境地域への攻撃に限定されており、ロシアからの攻撃を食い止めるには十分ではないとも訴えた。 ゼレンスキー氏は1日にシンガポールに入り、2日にアジア安全保障会議で演説した。各国国防相らとの会談も重ねた。