Firefighter Training VRは、消防団員が火災現場での初動対応を学ぶためのVR訓練コンテンツ。地域に密着した消防防災のリーダーとして活動する消防団員の訓練で、出動指令、緊急走行、現場到着から火災現場での初動活動までを360度VR映像で再現し、繰り返し学習できる。消防学校での座学・模擬消火訓練装置(AFT)などでの実働訓練の前後に組み込み、現場の流れを事前に体感・事後に振り返る教材として活用できる。

 消防団は、消防組織法に基づき各自治体に設置される消防機関で、地域の住民などで組織されている。普段は別の仕事に就いている団員も多く、集合訓練の時間を確保しにくいなか、同コンテンツでは時間・場所・参加人数の制約を受けずに訓練を実施することが可能となる。

 Firefighter Training VRは、理経が千葉県防災危機管理部消防課の監修のもと、千葉県消防学校教官と連携し、開発したもの。なお、理経は2023年、総務省消防庁に消防隊員の訓練用VRを納入しており、現在全国すべての消防学校55拠点で活用されている。今回の千葉県での導入にあたっては、その既存のVRゴーグルに同コンテンツを追加する形をとるため、全国で初めて千葉県が総務省消防庁へVRゴーグルに対する改造申請を行ったうえで納入した。

 コンテンツは「緊急走行編」と「消火活動編」の2種。緊急走行編では出動指令から集合、消防車での緊急走行、現場到着までの一連の流れを、また消火活動編では現場到着後の状況把握から初期消火活動までの流れを学ぶことができる。

 理経は、総務省消防庁へ納入し、全国55の消防学校で活用されているVRゴーグルを既存の導入基盤と位置づけ、千葉県以外の各消防学校へのFirefighter Training VRの導入を推進していく。導入先は、既存のVRゴーグルを活用できるため新たなハードウェアの調達を必要とせず、コンテンツライセンスの追加のみで導入が可能。これにより導入のハードルを抑え、早期の横展開を図る。

 今後は、消防学校に加え、各自治体の消防機関(消防本部・消防団など)へも販路を広げ、実践的な訓練機会の提供を進めていく。また、地震・水害・土砂災害などの自然災害や林野火災・車両火災を想定したシナリオに加え、救助活動や避難誘導など、消防団が担う地域防災活動全般への応用の可能性を探る。さらに、受講者の判断や行動に応じて展開が変化するインタラクティブな要素の導入も視野に入れ、判断力の向上につながる、より実践的な訓練体系の構築を目指す。

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