熱中症患者役の人に水を手渡したり、症状を無線連絡したりする鳥取砂丘レンジャー(4月22日、鳥取市で)熱中症患者役の人に水を手渡したり、症状を無線連絡したりする鳥取砂丘レンジャー(4月22日、鳥取市で)

 本格的に暑くなるシーズンを前に、鳥取砂丘(鳥取市)で熱中症対策の取り組みが始まっている。砂丘での熱中症搬送者数は減少傾向にあるが、担当者は「関係機関と連携して初期対応の迅速化を図ることが大事」と気を引き締めて万全を図る姿勢だ。(木元悠吾)

 「こちらは鳥取砂丘ドローン救助班です。体調は大丈夫ですか」。4月22日、砂丘上空を飛行するドローンから、熱中症で座り込む観光客に
扮(ふん)
した外国人参加者に向けてスピーカー音が響いた。実施されていたのは、ドローンを活用した熱中症患者の救急搬送訓練。ドローンのパトロールで患者を発見すると、「鳥取砂丘レンジャー」が急行して救護した後、要請した救急運搬車で駐車場まで搬送する手順を、関係機関で確認した。

ドローンからの映像をチェックするスタッフ(2023年、鳥取市で)=鳥取県提供ドローンからの映像をチェックするスタッフ(2023年、鳥取市で)=鳥取県提供

 夏季には地表温度が60度を超え、日陰もないため毎年、熱中症の救護事案が発生する。様々な対策が取られているが、厳しくなる一方の暑さを踏まえ、鳥取県などは今年さらに対策の強化に乗り出す。

 200倍のズームレンズで砂丘を隅々までモニター可能なドローンによる巡回は例年6月以降に開始することになっていたが、昨年4月に30代の観光客が重度の熱中症で搬送されたことを受け、今年は4月下旬から準備を整えていた。25度以上の夏日を目安に1時間おきに出動させ、6月は土日祝、7~8月は毎日と徐々に頻度を上げる。

 レンジャーも1人増員の8人態勢とし、これまで砂丘の東側だけだったパトロールのエリアを西側にも広げる。

観光客に飲料水を手売りするスタッフ(2024年、鳥取市で)=鳥取県提供観光客に飲料水を手売りするスタッフ(2024年、鳥取市で)=鳥取県提供

 4月24日には砂丘の熱中症対策について関係機関が協議を実施。砂丘での熱中症救護件数は2022年の73件以降、23年51件、24年43件、25年37件と年々減少している一方、搬送者の大半は県外からの観光客が占めている状況が報告された。熱中症への警戒感が薄い県外客に対する対策として、24年からの砂丘入り口での飲料水の対面販売が効果を上げているとして、今年も継続することが確認された。

 レンジャーで、県自然共生課の福島
良(まこと)
課長補佐は「熱中症は簡単になくならない。レンジャーも速やかな声かけに努めるが、帽子や水を持参するなど自身での防衛策を取り入れてもらえたら」と呼びかけている。

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