【4月30日 東方新報】中国のドリンクチェーン「蜜雪冰城(Mixue)」はこのほど、ブラジル・サンパウロに1号店をオープンし、4月15日には「中南米最大の青空市場」とされるサンパウロの25街で2号店を開いた。蜜雪冰城とブラジル輸出投資振興庁が締結した覚書によると、同社は今後3~5年で、ブラジルから総額40億元(約円)以上のコーヒー豆や果物などの農産品を調達する計画だ。
ブラジル輸出投資振興庁アジア太平洋地域首席代表のビクトル・ケイロス(Victor Queiroz)氏は、「中国の若者の間で鮮明なファッション性を持つ消費ブランド」がブラジルに進出することは、現地サプライチェーンの構築を後押しする効果があるとみている。2030年までに最大2万5000人分の雇用創出につながる可能性があるという。
その一方で、ブラジルの「コーヒー」関連の文化観光も中国市場への売り込みを強めている。ブラジル観光省の公式サイトによると、中国市場向けの旅行商品を扱うブラジルの旅行会社を選定中で、4月27日にリストを公表する予定だ。ブラジル国際観光振興局もこれに合わせる形で、コーヒーをテーマにした7本の観光ルートを発表した。対象となるのは、ミナスジェライス州のセラード生産地、カパラオ山地、リオデジャネイロ州のコーヒー・バレーなど、主要な産地だ。
ブラジルの主要なコーヒー産地であるミナスジェライス州では、4月22日に華中科技大学(Huazhong University of Science and Technology)とミナス・ジェライス連邦大学(Federal University of Minas Gerais)が共同で「コーヒーの道と万里茶道文化展」を開催する予定だ。両大学の学生はこれまでに二つの文化ルートに関する研究を複数発表しており、現在は昼夜を問わず展示準備を進めている。
ブラジル国際観光振興局の顧問で中南米関係の専門家でもあるサルバドール・マリナロ(Salvador Marinaro)氏は、「中国の消費者の間でブラジル産コーヒーへの関心が高まり続ける中、コーヒー観光はブラジル観光の新たな成長分野になる可能性がある」と指摘する。「コーヒーはブラジルの歴史とアイデンティティーを担う存在で、中国にとっての茶に少し似ている」とも語った。
ブラジルは世界最大級のコーヒー生産国の一つだ。ブラジル農務省傘下の国家食糧供給公社(Conab)は、2026年のブラジルのコーヒー生産量が6620万袋に達し、前年比17.1%増になると予測している。栽培面積は全国で約230万ヘクタール、そのうち約190万ヘクタールがすでに生産段階に入っている。
中国はすでに、ブラジル産コーヒーにとって最も成長の速い消費市場の一つとなっている。ブラジルコーヒー輸出業者評議会のデータによると、2025年、中国はブラジルコーヒーの輸出先上位10か国・地域に入った。中国のドリンクブランドは、ブラジルの生産地と中国の若い消費市場を結ぶ重要な橋渡し役になりつつある。(c)東方新報/AFPBB News
