ウクライナは2024年、発見された残骸が北朝鮮のミサイルのものと一致すると発表した。Denys Glushko /Gwara Media/Global Images Ukraine via Getty Imagesウクライナは、2024年に使用された北朝鮮製の弾道ミサイル「KN-23」と「KN-24」に関する分析結果を公表した。これらのミサイルはハンダ付けの出来などに見られるように、「旧式の製造手法」で作られている可能性があると指摘している。また、ロシアの同種のミサイルと比べて燃料効率が悪く、より大きなエンジンが必要とされることも明らかになった。
ウクライナ側が行った北朝鮮製の2種類の弾道ミサイルに関する新たな分析で、これらの兵器には市販の電子部品が使われており、製造方法が場合によっては50年前の水準にとどまっている可能性が高いことが明らかになった。
これらの分析結果は、ウクライナ軍の技術者や研究者が2024年初めにウクライナ領内で使用された固体燃料式のミサイル「KN-23」および「KN-24」の残骸について、研究施設で精密な分析を行ったことに基づき、ウクライナ国防省が2026年4月17日に公表した。

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報告書によると、北朝鮮のミサイルはロシアの同種のミサイルと似た点がある一方で、燃料の効率が悪く、同じ距離を飛ぶためには約50%大きなエンジンが必要だという。
「同時に、製造の過程では旧式の手法が使われており、ハンダ付けの出来も約50年前の水準にとどまっている」とウクライナ国防省は記している。
さらに鑑識調査の結果、これらのミサイルの先端には、飛行中の熱から保護するためにグラファイトが使われており、「比較的安価な方法」だと付け加えている。
ウクライナ国防省は、鑑識チームが韓国の分析資料や北朝鮮の工場の写真を手がかりに、ミサイルがKN-23とKN-24であると特定し、両者には7つの重要な共通点があることを確認したとしている。さらにKN-23は、北朝鮮でのみ使われている特定のフレーム径を有していると付け加えている。
KN-23は「火星11A(Hwasong-11A)」としても知られるミサイルで、2018年に北朝鮮の平壌で行われた軍事パレードで初めて公開され、ロシア製の短距離弾道ミサイル「イスカンデルM(Iskander-M)」としばしば比較されてきた。もう一つのKN-24は、2019年に「火星11B(Hwasong-11B)」として初めて公開されており、アメリカ、ロッキード・マーティン社製の「MGM-140 ATACMS」といくつか共通する点があるという。
ウクライナの報告書は、北朝鮮のミサイルはイスカンデルMをそのまま模倣したものではなく、イスカンデルの初期型を参考に独自に改良したものとみられると指摘している。
一方でウクライナ国防省は、KN-23とKN-24の制御装置には、「大手メーカーの民生用部品」が使われていることが確認されたと述べている。
「北朝鮮は国際的な制裁を回避するため、こうした市販の電子部品(半導体チップ)を調達しているとみられる」と同省は声明で述べている。
2024年後半、ウクライナ国防省情報総局は、北朝鮮製の弾道ミサイル「KN-23」および「KN-24」から、中国、日本、スイス、イギリス、アメリカの企業が製造した部品を発見したと発表していた。
ウクライナは2024年1月、ロシアがウクライナのハルキウに向けてKN-23を初めて使用したと報告している。当局は当時、これらの兵器は極めて精度が低く信頼性に欠けており、少なくとも半数が標的に到達する前に空中で爆発したという。
2024年2月には、ウクライナはロシアがキーウに向けて発射したKN-24ミサイルを撃墜したと発表し、2025年初めには、北朝鮮がロシアに少なくとも148発の弾道ミサイルを供給したと非難している。
ロシアによるウクライナ侵攻の開始以降、ロシアは北朝鮮との関係強化を図り、ロシア西部のクルスク州からウクライナ軍を追い返すとともに、戦闘を続けるために兵士や兵器の支援を受けてきた。さらにアメリカと韓国は、こうした軍事支援に加え、北朝鮮が戦い方や兵器の改良について、実際の戦闘から重要な知識を得ているとして警戒を強めている。

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