第三者委の報告書公表 野々市いじめで市教委 再発防止策も

校長や教頭に訓示する大久保邦彦教育長=野々市市役所で

 野々市市の中学校で2023年、当時中学3年生の女子生徒が複数の同級生から仲間外れや無視などのいじめを受けて転校を余儀なくされた問題で、同市教委は4日、第三者委の調査報告書を公表した。いじめ防止条例の制定や、いじめ問題対策チームの会議を定期的に開くことなどを示した再発防止策も公表した。いずれも市ホームページと教育総務課の窓口で10月3日まで閲覧できる。

 報告書では、同級生が女子生徒に交流サイト(SNS)で仲間外れにする趣旨のメッセージを送るなど13の行為をいじめと認定。学校側の不適切な対応が問題を長期化、複雑化させたと指摘している。個人情報保護のため一部を黒塗りにしている。

 再発防止策では▽市は地域や警察などの関係機関と連携して、いじめ防止条例の早期制定を目指す▽市教委は各学校の担当者のみだった研修を教職員全員を対象に実施。専門家を講師に、実例を取り上げた実践的な内容に改める▽学校ではいじめ問題対策チームの会議を年度初めの4月と、いじめが表面化、深刻化しやすいとされる2学期前の8月、年度末の1月の少なくとも年3回、定期的に開催する−ことを定めた。

 この問題では、いじめ防止対策推進法に基づく重大事態と判断した市教委が23年11月に第三者委を設置。第三者委は今年3月末に報告書を取りまとめた。市教委は4月上旬から、女子生徒や家族に公表の意思を確認していた。

 大久保邦彦教育長は4日、市内小中学校の校長らが参加した臨時会議で、「被害生徒と家族が苦しく悔しく、切ない思いを抱えてこられたことを、誠に申し訳なく思う。それぞれの学校がいじめに対する取り組みを見直し、組織的に一層の対応強化を図りたい」と述べた。 (中尾真菜)

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