OS/2。その普及に向けた組織として、OS/2コンソーシアムも設立されていた
特集企画「ニュースリリースで振り返る、時代を築いたPCたち」の第13回目は、最終回として、OS編その2をお送りする。日本IBMの「OS/2」と「DOS/V」、日本マイクロソフトの「Windows XP」および「Windows Vista」のニュースリリース全文を掲載する。
OS/2とDOS/Vは、日本IBM広報が箱崎事業所に保管していた資料のなかから提供してもらった。また、Windows XPおよびWindows Vistaは、筆者の手元にあった資料を掲載している。
OS/2
NECのPC-9800シリーズ向けにもOS/2が用意されていた
日本IBMが、1987年4月3日に発表したのが「OS/2」である。ニュースリリースでは、PCの新製品であるPS/2がメインとなっているが、本文中では新たに発表したOSとして、「オペレーティング・システム/2」の名称で、少しだけ触れている。
OS/2を利用することで「他のシステムと通信しながら、複数の業務を同時に処理できるマルチタスクが行える」ことを特徴に挙げている。
同時に発表したPC DOS 3.3の価格が2万3,700円であるのに対して、OS/2の価格は6万4,000円からと、約2.7倍の価格設定となっている。なお、OS/2は、IBMとマイクロソフトの共同開発によって作られた。
DOS/V
1993年12月に、東京・晴海の東京国際見本市会場で開催された初のDOS/V関連イベント「DOS/V EXPO Tokyo」。会期中に4万人以上が来場した
DOS/Vが発表されたのが1990年10月11日だ。最初に登場したDOS/Vの正式名称は、「IBM DOSバージョンJ 4.0/V」である。「VGAを日本語の環境で利用するために新たに設計したOSで、低価格、携帯型のパーソナルシステムと、今後の重要分野であるマルチメディア環境の基盤になる」と記している。
ニュースリリースは、PCであるPS/55の新製品発表が中心となっているが、この日のDOS/Vの発表がきっかけとなり、日本のPC市場は大きく変化していくことになった。1991年3月11日には、日本IBMが中心となり、PCオープン・アーキテクチャー推進協議会(OADG)を設立。11社のPCメーカーが参加し、「98包囲網」を形成した。
Windows XP
Windows XPのデスクトップ画面
2001年7月31日、マイクロソフト(現日本マイクロソフト)は、Windows XPを発表した。発売日は同年11月16日。「ブロードバンド時代を支える新世紀OS」と位置づけた。
個人ユーザーおよびあらゆる規模のビジネスユーザー向けに提供するProfessionalと、あらゆるユーザーが家庭で安心してPCを活用できるように、より簡単で使いやすいコンピューティング環境をホームユーザー向けに提供するHome Editionを用意。テクニカルワークステーションユーザー向けにWindows XP 64bit版も用意している。
Windows XPは、「リモートデスクトップ接続」を新たに搭載。NTカーネルをコンシューマ向けに統合したOSとしても注目を集めた。
Windows XPのログイン画面
Windows Vista
Windows Vistaのパッケージ
2006年11月30日に発表されたのがWindows Vistaである。まずは、法人向けライセンスを提供。今回のニュースリリースは、この時のものだ。
個人向けのパッケージやインストールしたPCの発表は2007年1月15日に行なわれ、発売は同年1月30日。約250機種のVista搭載PCが発売された。同時にOffice 2007(リリースでは2007 Office Systemと表記)を発表。新たなOSとOfficeを同時発表するのは、 1995年のWindows 95以来だったという。
また、事前に配布したベータ版は、世界で500万以上、日本でも100万以上にのぼり、ユーザーから10億以上のフィードバックを得たことをニュースリリースで紹介。製品品質とユーザビリティの向上を実現したことを強調している。
2008年1月に米CESの基調講演に登壇した米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長は、発売から約1年を経過した2007年12月末時点で、全世界で1億人がWindows Vistaを利用していることを明らかにした。
Windows Vistaの提供形態
Windows Vistaの個人向け製品は2007年1月30日に発売。主要量販店の店頭では深夜0時からカウントダウンイベントが行なわれた
