公開日時 2025年06月08日 07:24更新日時 2025年06月09日 05:23
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7日、ロシアの空爆を受けるウクライナ東部ハルキウの住宅街(AP=共同)
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共同通信
【モスクワ、キーウ共同】ロシア国防省は8日、ロシア軍がウクライナ東部ドネツク州の西端を越え、東部ドニプロペトロウスク州の領内に入り攻勢を続けていると発表した。事実であれば、同州への侵入は2022年2月の全面侵攻以降で初とみられる。ウクライナ軍参謀本部は8日、現時点でのロシア軍の侵入を否定した。
一方でウクライナ軍関係者は、ドネツク州のロシア軍はドニプロペトロウスク州の州境まで約650メートルに迫り、さらに進軍していると説明した。米国が仲介する停戦交渉が進まない中、ロシアは占領地拡大を急ぎ、ウクライナは守勢に立たされている。
ゼレンスキー大統領は8日「一部の前線の状況は非常に困難だ」と訴えた。
ロシアが到達を主張する州境は、ロシア軍が掌握を目指すドネツク州の要衝ポクロウシクに近い。ウクライナ政府高官は、ロシア軍がこの地域で攻勢を強めて早期にポクロウシクを掌握し、秋までのドネツク州完全制圧を目指しているとの見方を示した。
ロシアは22年に一方的に併合を宣言したウクライナ東部・南部4州に加え、北東部スムイ州、東部ハルキウ州の一部を占領している。
ウクライナは1日にロシア各地の航空基地を無人機で奇襲攻撃し、多数の戦略爆撃機などを損傷させた。これに対してロシアは、6日に首都キーウを含むウクライナ全土を無人機やミサイルで攻撃。ロイター通信の7日の報道によると、米当局者は、ロシアが数日以内に激しい攻撃を再び実施する可能性が高いとの見方を示した。ゼレンスキー氏は8日、今後数日間の空襲警報には注意するよう国民に呼びかけた。
また、ウクライナメディアによると、ハルキウ州では7日、州都ハルキウなどがロシアによる激しい空爆を受け、6人が死亡、40人超が負傷した。誘導滑空爆弾や無人機が使われ、子ども向け鉄道公園にも被害が出た。
ドニプロペトロウスク州 ウクライナ東部の州。面積は約3万2千平方キロ、ロシアによる侵攻前の人口は約300万人だった。ハルキウ、ドネツク、ザポリージャ各州などに接し、州中央を横断するようにドニプロ川が流れる。ウクライナ東部や南部の戦闘地域からのアクセスが良く、避難民の受け入れ先としても重要。州都はドニプロで、ゼレンスキー大統領の出身地クリブイリフも位置する。