公開日時 2025年05月23日 05:38更新日時 2025年05月23日 17:54

被爆者がドイツで核廃絶を訴え 軍縮後退に危機感

 講演する広島県原水爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長=22日、ベルリン(共同)

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共同通信

 【ベルリン共同】広島県原爆被害者団体協議会(県被団協)の佐久間邦彦理事長(80)が22日、ドイツ・ベルリンで開かれた日本被団協のノーベル平和賞受賞の記念集会で講演した。ロシアによるウクライナ侵攻などで核軍縮の機運が後退している状況に危機感を表明。「核共有や核抑止で平和と安全は守れない。廃絶されるべきだ」と訴えた。

 佐久間さんは、生後9カ月で爆心地から3キロの自宅で被爆し、約10年後に放射線の影響とみられる病気を患ったという。講演で「80年前の出来事は過去ではない。原爆は絶対悪だ」と強調し、核廃絶実現のため声を上げ続けようと呼びかけた。

 ロシアのプーチン大統領が核兵器使用を示唆して威嚇を繰り返していることなどを念頭に「核のタブーが壊されようとする瀬戸際にいる」と懸念も示した。

 ベルリンに本部を置く平和団体「国際平和ビューロー」(IPB)などの要請を受け、原水爆禁止日本協議会(原水協)が派遣する被爆者遊説団の一員として訪問した。

 ドイツには北大西洋条約機構(NATO)の「核共有」で米国の核兵器が配備されている。6日に発足したばかりの新政権は、ロシアの脅威増大を受け、防衛増強を最優先事項に掲げている。

 集会を開いたIPBのショーン・コナー事務局長は共同通信の取材に「被爆者の話を直接聞くことで、ドイツの人々にも核兵器の恐ろしさを知ってもらいたい。特に国防増強を進める政治家こそ聞くべきだ」と話した。

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