2025年4月22日 17:00

2世紀末から3世紀初頭にかけて女王“卑弥呼”が統治した「邪馬台国」の有力な候補地とされる「纏向遺跡(奈良・桜井市)」から出土した犬の骨について、桜井市教育委員会は22日、犬の模型を復元した結果、当時の犬としては異例の大きさで朝鮮半島などから渡った可能性があると発表されました。
■邪馬台国の候補地・奈良の纏向遺跡で2015年に発見された犬の骨から復元
奈良県桜井市の纏向(まきむく)遺跡は、中国の史書「魏志倭人伝」にも記載された女王・卑弥呼が治めた邪馬台国の有力な候補地として知られ、これまで何度も発掘調査が行われてきました。
今回、模型として復元された犬の骨は、纏向遺跡の居館区域にある溝の中から2015年1月に発見されたもので、約1800年前の古墳時代初頭に生息していたとみられています。
この骨をもとにした犬の復元プロジェクトは、2020年から検討会が開催され、骨格や肉付けなどの細かい部分まで動物考古学などの研究者の間で検討を重ね、2025年3月に模型が完成しました。
■「卑弥呼と時間・空間を共有していた可能性」
復元された犬は、体の高さが約48センチメートル、体長が約58センチメートルで、当時の犬と比べると頭が小さい一方で、脚部や足先が長いという特徴があり、華奢な体格だったと推定できるということです。
当時の犬と比べると異例の大きさだということで、当時の豪族が朝鮮半島などとの貿易の際に、贈り物として受け取った犬である可能性もあるということです。
プロジェクトチームは22日の記者会見で、「3世紀前半の建物が建てられていた場所から出土していることから、(纏向遺跡周辺に邪馬台国があったとすれば)卑弥呼と時間と空間を共有していた可能性が高い」と強調しました。出土した犬の骨から、骨格から動物学的な検討を重ねて復元した事例は国内で2例目で、古墳時代の犬としては初めてだということです。
■体長約58センチ「当時としては最大級の犬」
チームを主導した東亜細亜文化財研究院の宮崎泰史客員研究員は取材に対し、「当時としては最大級の犬で、番犬やペットとして飼われていた可能性があるのではないか」と述べました。
この復元模型は、23日(水)から9月28日(日)まで桜井市立埋蔵文化財センターで展示が行われ、愛称も公募し、10月ごろまでに決める予定だということです。
最終更新日:2025年4月22日 17:00
