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クラフツマンシップ #1クラフツマンシップ #2

 上流階級がこぞって通ったサヴィル・ロウのテーラーに加えビスポークの帽子など英国で息づくクラフツマンシップの物語を知り、職人の誇りに敬意を表する。




古きテーラーの世界に新たな風を吹かせる情熱を秘めた女性職人

◆Caroline Andrew London(キャロライン・アンドリュー・ロンドン)

スコットランド出身のアンドリュー氏は故郷のスコティッシュ生地を使うことが多いそう。
スコットランド出身のアンドリュー氏は故郷のスコティッシュ生地を使うことが多いそう。

 迎えてくれたのは、スーツをスマートに着こなすキャロライン・アンドリュー氏。数少ない女性テーラーであり、他の職人とシェアしているアトリエで一着、一着を手がけている。



職人の魂であるハサミはテーラーの先輩から引き継いだもの。
職人の魂であるハサミはテーラーの先輩から引き継いだもの。

 採寸、生地選びの際には、職業や好きなこと、家族の話などを聞きながら、客が最も輝いて見えるデザインを構築していく。


 「プロセスのすべてが楽しくやりがいを感じています。完成まで4~6カ月かかりますが、スピード優勢の時代だからこそ、時間をかけて作ることに価値があると思っています」とアンドリュー氏。




(左)仕立て途中のジャケット。ジャケットのセミビスポークは2,500ポンド~、フルオーダーは4,200ポンド~。(右)生地の種類は1,000以上。どういうパターンがフィットするかを随時提案していく。
(左)仕立て途中のジャケット。ジャケットのセミビスポークは2,500ポンド~、フルオーダーは4,200ポンド~。(右)生地の種類は1,000以上。どういうパターンがフィットするかを随時提案していく。

 彼女はロンドンのファッション系大学を卒業後、テーラーを目指しサヴィル・ロウの老舗「ヘンリープール」などで勉強し働き口を探したが、女性のカッターは難しいと言われ21歳の時に独立した。今では彼女の存在が女性客にとってもテーラーへの扉が開かれるきっかけになっている。


Caroline Andrew London(キャロライン・アンドリュー・ロンドン)

最近アトリエが移転し、現在はシャツ職人のエマ・ウィリス氏とシェアしている。
最近アトリエが移転し、現在はシャツ職人のエマ・ウィリス氏とシェアしている。

所在地 Marce 25=23 Old Burlington St., Mayfair W1S 2JJ(新住所)

電話番号 07940 910 906

営業時間 8:30~19:00、土曜9:30~16:00

定休日 日曜 ※予約があれば対応

https://www.carolineandrew.co.uk/

※完全予約制。ケンジントン・チャーチ・ストリートにも店舗がある。

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Column

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2025.04.15(火)
文=梅崎奈津子
写真=志水 隆
コーディネート=田中敬子

CREA Traveller 2025年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

物語の生まれる地を訪ねて 秘密の英国

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