
2024/12/15 09:38 ウェザーニュース
この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。東北の太平洋沿岸でやや地震が目立ちました。震度3以上の地震は1回発生しています。(12月9日〜15日10時の集計)
国内:岩手県沖でM4.4 最大震度は3

岩手県沖の地震
9日(月)21時00分頃、岩手県沖を震源とするマグニチュード4.4、深さ20kmと推定される地震が発生しました。この地震で岩手県久慈市、軽米町、青森県八戸市、南部町、階上町で最大震度3を観測しています。
岩手県沖を震源とする最大震度3以上の地震は11月24日以来です。今年の岩手県沖での強い地震がなく、震度3以上は3回のみで、いずれも10月以降に発生しました。
今回の地震はプレート境界よりも浅く、陸のプレート内部でおきた地震とみられます。このタイプはそれほど規模が大きくはならないものの、浅い分だけ揺れが強くなります。最近では今回の震源の少し南で2022年3月にマグニチュード5.6が発生して、最大震度5強の揺れに見舞われました。
余震活動は依然として活発
能登半島地震とは別の新たな断層の活動であったことから、地震の直後から多くの有感地震がありました。26日(火)は24時までのわずか1時間余りで33回、翌27日(水)には59回の有感地震が起きています。
28日(木)にはマグニチュード4.7で最大震度4、30日(土)はマグニチュード4.9で最大震度3の地震が発生するなど、震度3以上は6回発生しました。
余震活動は次第に落ち着いているものの、震源が浅いためやや規模の大きな地震が起きた場合は、震度3〜4程度の揺れを伴う可能性があります。この所、雨が続いている影響もあり、地盤の緩んでいるおそれがあります。引き続き急な斜面など危険な所に近づかないよう注意をしてください。
国内:日向灘の地震で震度3以上は今年11回目
6日(金)14時26分頃、日向灘を震源とするマグニチュード4.5、深さ34kmと推定される地震が発生しました。この地震で宮崎県宮崎市で最大震度3、宮崎県日南市、西都市、高千穂町、熊本県高森町などで震度2の揺れを観測しています。
日向灘を震源とする震度3以上の地震は11月22日以来で、今年11回目になります。日向灘では8月にマグニチュード7.1、最大震度6弱の地震が起きていて、その後は地震活動が活発です。
震度3以上の地震が10回以上発生したのは、現在のように多くの地震計が設置されるようになってからは今年が初めてになります。
国内:オホーツク海ではM6.8の深発地震
10日(土)12時29分頃、オホーツク海南部を震源とするマグニチュード6.8、深さ約490kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道函館市、青森県八戸市、むつ市、階上町、平内町、岩手県盛岡市で震度3を観測しています。
この地震では震源に近い北海道のオホーツク海側では震度1以上を観測した所が少なく、震源から離れた東北太平洋側などで震度3を観測しました。
地震の規模が大きな深発地震の場合、遠方に強い揺れが伝わる「異常震域」と呼ばれる震度分布が見られます。異常と呼ばれてはいますが、しばしば起きる深発地震の時に現れる現象です。
深発地震では沈み込んだプレートに沿って強い揺れが伝わり、プレート境界に近い遠方で揺れが大きくなることがあります。今回の地震では地震波が伝わりやすい太平洋プレートに沿って、北海道や東北の太平洋沿岸に揺れが伝播したものと考えられます。
オホーツク海では同様の地震が過去にも起きていて、2012年のマグニチュード7.3の地震では揺れが関東まで到達しました。規模の大きな深発地震は震源から遠い所で強い揺れになることがあるため注意が必要です。
世界:南米チリでM6.4の深発地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は4回発生しました。最も大きな地震は南米チリで発生したマグニチュード6.4です。
日本時間の14日(土)の朝、チリ中部を震源とするマグニチュード6.4、深さ約111kmと推定される地震が発生しました。
陸域の地震で規模はやや大きかったものの、震源が深かったため被害が出るような強い揺れにはなっていません。また、津波の発生もありませんでした。
チリはナスカプレートが南米プレートに沈み込むことで地震が多く発生する領域です。チリ沖ではプレート境界が浅いため巨大地震が起きた場合は津波が発生し、過去には何度となく太平洋の広範囲に影響を及ぼしました。
一方で内陸に入るにつれて境界は深くなるため、陸域では深さ100km以上の深発地震となります。チリやアルゼンチンではマグニチュード7以上の深発地震の起きることがあり、規模が大きい場合は地表付近でも揺れが大きくなるケースもあります。
世界:ニューヨークで珍しい地震
日本時間の5日(金)夜、ニューヨークに近いニュージャージー州を震源とするマグニチュード4.8、深さ約5kmと推定される地震が発生しました。地震メカニズムは横ずれ型と推定されています。
この地震ではニューヨークの中心部でも改正メルカリ震度階級でIVの揺れがあったとみられます。厳密に比較はできないものの、日本の震度階級では震度1〜2程度に相当する揺れです。
ニューヨーク周辺などアメリカ北東部は地震が比較的少なく、今回の震源から250km以内で発生したマグニチュード3以上の地震は1950年以降で40回に留まります。その中でも今回のマグニチュード4.8は最大です。
また、ニューヨークなどに揺れをもたらした地震としては2011年8月にバージニア州で発生したマグニチュード5.8の地震が知られています。
出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。
参考資料など