
現地からオーストラリアの最新情報を伝える【SURFMEDIAオーストラリアSURFNEWS】。今回はWSL QS1000 & LQS ゴールドコースト・オープンのリポート、そして伊東李安琉や松田詩野、都筑有夢路、都築虹帆のトレーニング・セッションをお届け。
取材、文、写真:菅野大典
2月のゴールドコースト。
今年の夏は本当に過ごしやすく最高気温は25〜30度、水温も25度前後とビーチライフを送るには最高の季節。海にはたくさんの人が集まり賑やかな毎日が送られています。
週末のビーチは朝早くから行われているニッパーズトレーニングと共に多くの人が集まっています。
各ビーチに設けられている海水浴エリアにはライフガードの監視があり、安全に海水浴を楽しめるようにビーチのコンディションと注意事項が掲載されています。
この時期は毎日波もありライフガードの見回りも注力されています。ヘリコプターやジェットスキーもよく巡回していました。
ライフガードの仕事をしながらプロサーファーとして活動する人も多く、特にハイシーズンのこの時期は仕事前後にトレーニングもできるので適任の仕事。海の知識も豊富なため信頼されています。

QSやCSを回るプロサーファーだけでなく、サーフィンに関わる人も多く働いているライフガード。カジュアルジョブとしてハイシーズンはメインに働き、オフシーズンには海外転戦する人も多い。
サーフィンのトレーニング施設が充実しているだけでなく、サーファーにとって働きやすい環境が整っているゴールドコーストは、国内外から移住してくるサーファー多くいるのが納得する。
この時期は南風が吹くことが多く、ゴールドコーストのポイントはオフショアになることが多い。スナッパーロックスは毎日シマシマの景色。
ゴールドコーストの波のコンディションはコンスタントにうねりが届き、毎日良いコンディション。地形の整っている場所も多くスナッパーロックス、D-BAH、カランビン、バーレーヘッズといったポイントは常に人が溢れている状態となってます。
風が吹き出す時間は早いですが、朝の地形の良いオープンビーチでもチューブが拝めました。
ハイシーズンともあって、海の中では普段見かけない顔ぶれのサーファーも多く、英語ではなく違う言語や日本語も多く飛び交っており、コロナの規制があけてから年を追うごとに、どんどんと人が増えているように感じます。
ボードライダーズイベントもシリーズがスタートし、各地でクラブラウンドが行われています。スナッパーロックスでは昨年度のクラブチャンピオンシップをはじめ毎週のように試合が行われていました。

波に恵まれた2月は3回のクラブイベントを開催したスナッパーロックスボードライダーズ。日本では一般サーファーの中でカラーラッシュを着て試合が行われているのは、なかなか見かけることはないと思いますが、オーストラリアではよくある光景。一般サーファーの理解も高く、選手がパドルしていたら波を譲るなど当たり前になっています。

以前は世界一レベルの高いQS1000として知られていたバーレーヘッズでのイベント。QSがリージョナルシステムとなり、インターナショナルサーファーが出なくなったものの、QS5000とほぼ同様のメンバーが出場。
元CTのツアー選手でCSランクのキャラム・ロブソンも出場。イベント期間中は波のサイズもあり見応えのあるイベントとなった。
会場のバーレーヒルにはアルコールゾーンも設けられ観戦者には最高の景色に。またスケートボードランプや出店なども多く出店され、サーフィンだけでなく一般人にも楽しめるイベントになっています。
景色もよく丘には常に多くの人が。インサイドの海水浴エリアにはたくさんの人が遊びながらサーフィンの試合を身近に感じれる。バーレーヘッズでの大会はゴールドコーストの行政もサポートしいつも大盛り上がり。
タフなコンディションながら板をソリッドに当て込むワイルドカードで出場したスカイ・ブラウン。セミファイナル進出の3位という結果。
名コーチ、ティム・マクドナルドとイベントを通して高得点を連発していたチャーリー・ヘイトリー。試合後じっくりと話しているのが印象的でした。
ファイナルでは1ターンながら9.07ptをスコアーしていたチャーリー。惜しくも2位となったが、サイズのあるコンディションでクリティカルセクションでの演技には評価が高い。
女子で優勝のソフィ・マクロック。CTにクオリファイした2022年の時にも優勝しており、3年ぶりに再びタイトルを獲得。厳しいセクションでもとにかく転ばないで技をメイクしエクセレントスコアを連発していました。
巨大なアリウープを決めイベントハイエストスコアとなる9.60ptをスコアーしたダコダ・ウォルターズ。ファイナルではあと一歩及ばず2位となりましたが、バリエーションあるマニューバーはとても評価が高かった。
男子優勝のモーガン・シビリック。技と技の間の切り返し早く、早いセクションでもバーティカルに板を当て込みながらの演技は圧巻でした。
ロングボードイベントであるLQSも同時開催。インサイドの掘れ上がるセクションにはこのレベルのサーファーでも苦戦する状況で、板が折れたり流されたりとハプニングの耐えない試合展開となりました。
女子で優勝は昨年に引き続きタリー・ホワイトが2年連続。男子はカイ・フリントが優勝した。
伊東李安琉
波がコンスタントにあった2月は多くの日本人がゴールドコーストに来てトレーニングをしていました。
4月まで約2ヶ月ゴールドコーストにステイする予定の伊東李安琉。この時期は波もあり、レベルの高いサーファーがたくさん集まるゴールドコーストに身を置くことはとても刺激のあること。
混雑するポイントで良い波を取るのに苦戦するものの、波に乗ればサーフィンは世界トップクラス。いつも圧巻のサーフィンを見せてくれます。
グロム時代には何度も来ていたが、久しぶりにゴールドコーストを訪れたオリンピアン松田詩野と1月からステイしている都筑有夢路と都築虹帆。3人で空いているオープンビーチを探して貸切セッション。
掘れたビーチブレイクの波を堪能するシノちゃん。
いつもセッションするのが楽しみなナナホ。毎回会うたびにサーフィンが進化していて、カメラを向けるのが楽しみな存在。
あいかわらずものすごいサーフィンを披露してくれるアムちゃん。
途中からは留学中の高橋花梨、花音とワーキングホリデーでゴールドコーストに滞在中の飯塚美空もセッションに参加。
ランチを食べ終わったあとおしゃべりする6人。日本の女子のトップ選手とセッションできることは貴重な経験。
午後のセッションをする前にはビーチで相撲をとってウォームアップ(笑)世界を回る日本の女子のツアー選手は海に入る前によくやっているそうです。
ゴールドコースト滞在中は3人で一緒にコーチングを受けたり、ウォータートレーニングを受けたりお互いにスキルを磨き合いながら、時にはオフをとって一緒にシドニーへ観光へ行ったりと、試合がない日本の冬の期間を有意義に過ごしていました。
レジェンドサーファーのルーク・イーガンからコーチングを受ける3人。誰もが受けられるコーチングではないだけにとても大きな経験。
約3週間の滞在中はストイックに行動し、波にも恵まれ良い環境でトレーニングを行えた様子の松田詩野。サーフィンの実力もさる事ながら、道ゆく人に写真を求められたりと人気も高く、まさにスーパースターでした。
もはや第二のホームと言っても過言ではないほどゴールドコーストの生活にフィットしてきたアムちゃん。ゴールドコーストの良い環境でたくさんの経験を積みつつも、淡々と自分のタスクをこなしているようで、この短い期間でも実力がさらにパワーアップしたように感じます。
今回のゴールドコーストどうだった?と聞くと『とっても楽しかったです』と答えてくれた都築虹帆。今冬はハワイとバリでも過ごしたが、それぞれの場所に特色があって良いトレーニングができたとの事。
ゴールドコーストは身近にサーフィンのコーチがたくさんいて、トレーニング施設もたくさんあり、波の質の良いポイントから少し離れたら貸切のポイントもあるので、とにかくトレーニングするのに環境がとても良いです。と話してくれた。
笑顔でパドルするナナホ。
強化合宿があるので2月いっぱいで日本に一時帰国するが、またQS最終戦が行われるフィリップアイランドでの試合のためにオーストラリアへ来て、試合後はゴールドコーストに戻って来る予定。
『いろいろな場所に身を置ける今の自分に満足してるけど、さらにもう1つ、2つ上のステージに立てるように頑張ります』と、思いを伝えてくれました。
ナナホ、シノ、アムロ
レベルの高い日本の女子サーフィンを牽引しながら世界の舞台にフォーカスする3人。今後も素晴らしい活躍を期待すると共に、日本のサーフィンをもっともっと引き上げていってもらいたい。
来月はいよいよビッグイベントであるオーストラリアンボードライダーズバトルとQS最終戦がフィリップアイランドが開催。またサイクロンも接近中で、ゴールドコーストのサーファーはみんながソワソワ。ハイシーズンのゴールドコーストからまたレポートいたします。

菅野大典:オーストラリアのゴールドコーストを拠点にして13年余り。サーフボード・クラフトマンとして働きながら、サーフィン修行のために来豪する日本のサーファーをサポート。写真や動画撮影のほか、昨年は大村奈央の試合に帯同、大会のジャッジやサーフコーチなどマルチに活動している。
