米アップルは廉価版スマートフォン「iPhone SE」を刷新した待望の新機種を数日中に発表する計画だ。新機種投入により、販売を促進し、消費者に他社ブランドからの乗り換えを促したい意向だ。

  事情に詳しい複数の関係者によると、アップルは早ければ来週に新機種を発表し、今月中に発売する。同機種の発表イベントを開く可能性は低く、代わりにウェブサイト上で公表することを選択したという。関係者は部外秘情報だとして匿名を条件に明らかにした。

New Apple Products Go On Sale At Fifth Avenue Store

 iPhone 14.

Photographer:Jeenah Moon/ Bloomberg

  アップルは2016年にiPhoneのエントリーモデルとして初めてSEを投入。22年発売の現行機種はホームボタンが残っている唯一のiPhoneで、顔認証機能「Face ID」はない。新機種はiPhone 14に似たデザインとなり、人工知能(AI)ソフトウエア「Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)」も搭載されるという。

  iPhone SEの新機種発売の明らかな兆候が既にいくつか見られる。アップルの米国内小売店舗の多くで現行のiPhone SEの在庫が底をついており、新機種投入前によく見られる状況となっている。

  アップルの広報担当者はコメントを控えた。

  同社は「USB-C」充電ポート搭載を義務付ける欧州連合(EU)の法律に準拠していないという理由で、SEの現行機種とiPhone 14の販売を同地域で打ち切っているが、次期iPhone SEは同ポートを採用するため再上陸が可能となる。

  現行のSEの価格は429ドル(日本では6万2800円)からで、799ドルの通常版「iPhone 16」よりも数百ドル安い。新機種の新しい機能やデザインを考慮すると、アップルは値上げする可能性があるが、サムスン電子やアルファベット傘下グーグルのエントリーモデルと同程度の価格帯にとどまる公算が大きい。

  新機種投入はiPhone事業を後押しする可能性がある。昨年のホリデー商戦を含む四半期にiPhoneの売上高は1%減少し、予想を下回る結果となっていた。

  iPhone SEの新機種は中国やインド、その他のアジア地域など、アップルが事業強化を狙う海外市場で特に魅力的な製品となる可能性がある。ハイエンドの機能を備えながら約500ドルの価格帯で投入すれば、現地ブランドの代替品として魅力ある製品となる可能性がある。アップルの売上高は中国では前四半期に11%減少したが、その他の新興国では増加した。

 

原題:Apple’s Long-Awaited Overhaul of Budget iPhone Nears Release(抜粋)

(新機種の価格見通しなどを追加して更新します)

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