JR西日本は、岩国(山口県岩国市)―徳山駅(同県周南市)間の47・1キロ(岩徳線と一部が山陽線)で、ディーゼル車両の燃料に植物由来の次世代バイオディーゼル燃料を使う試験運行を今秋から行う。化石燃料の軽油を植物由来のバイオ燃料に100%切り替えることで、実質的な二酸化炭素(CO2)排出量の削減を目指す。(谷口善祐)

 計画では、同区間で乗客を乗せる通常ダイヤの1編成の車両にバイオ燃料を使用する。昨年8月~今年1月、下関市の山陰線・小串―下関駅間を回送列車で1日2往復する試験を実施した結果、燃費などが軽油と変わらないことが確認できたため、実用化に向けた試験に段階を進めた。 給油拠点は新山口駅(山口市)で、バイオ燃料は海外から輸入する。走行試験までに同駅の整備拠点に専用の貯蔵タンクを造る予定。半年間の試験結果を踏まえ、2025年度以降の本格的な導入を目指している。 同社は23年4月時点で軽油を燃料とする気動車とディーゼル機関車を約500台保有し、21年度にはCO2を約5・5万トン排出したという。脱炭素化を目指して同年に策定した環境長期目標「ゼロカーボン2050」では、JR西日本グループ全体の排出量を30年度に46%削減(2013年度比)、50年に「実質ゼロ」とすることを掲げている。 同社の蔵原潮・中国統括本部長は4月の定例記者会見で、今回の試験区間について「一定の勾配があり、次世代燃料に替えた場合の馬力などを確認できる」と説明。そのうえで「30年頃までに全てのディーゼル車両を次世代燃料に切り替えたい」と述べた。

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