計画策定に向けた全体会議で意見を出し合う参加者(東海大熊本キャンパスで)計画策定に向けた全体会議で意見を出し合う参加者(東海大熊本キャンパスで) 住民が主体となって作る「地区防災計画」を策定した自主防災組織が、熊本県内では全体の3割弱にとどまっている。熊本県内では熊本地震や九州豪雨といった大規模災害が起きたが、計画を作る時間や責任を負担に感じてしまうことが背景にあるという。地域間でもばらつきがあり、行政がサポートし、作成の機運を高められるかが鍵となる。

「やることリスト」 「市や東海大の協力で、やっと完成した」。熊本市役所で4月、東区・西原校区の地区防災計画を手に、校区防災連絡会の会長、日隈忍さん(67)は、ほっとした様子で語った。 校区は昨年4月時点で約1万3700人が暮らす住宅街。高齢化率は25%で、全国平均の29%より低いが、自力避難が難しい「避難行動要支援者」は738人いる。 計画はA4判で12ページ。住民の年齢層や地形の特徴をまとめ、今後の「やることリスト」として、要支援者が住む集合住宅での連絡網作り、危険箇所を示す看板の設置などを定めた。洪水編と地震編の防災マップも作り、土砂崩れの発生や建物が倒壊する危険性がある箇所を盛り込んだ。定期的な見直し 西原校区防災連絡会は熊本地震を機に2018年にでき、計画作りを担った。きっかけは昨年1月、校区にある東海大と市が災害協定を結び、キャンパスの体育館などが緊急時の避難場所となったからだ。東区役所の後押しもあり、計画作成の機運が高まった。 連絡会のメンバーは各自治会長や地元の小中学校の関係者ら30人。約1年、10回近く話し合い、今年1月にあった最後の全体会議では、計画を定期的に見直す校区独自の「防災の日」を5月の第3月曜と定めた。 1 2

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