【NQNニューヨーク=戸部実華】18日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、前日比25銭円安・ドル高の1ドル=154円60〜70銭で取引を終えた。18日発表の米経済指標が景気の底堅さを示し、インフレ抑制に向けた進展が鈍くなっているとの観測が強まった。米連邦準備理事会(FRB)高官からは利下げの判断を慎重に進める趣旨の発言が相次いでいることも、円売り・ドル買いにつながった。

朝方発表の週間の新規失業保険申請件数は21万2000件と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(21万5000件)を下回り、労働市場の底堅さを示した。フィラデルフィア連銀が発表した4月の製造業景況指数はプラス15.5と前月(プラス3.2)から改善し、2年ぶりの高水準だった。個別項目では「新規受注」や「出荷」が伸び、「支払価格」が大幅に上昇。インフレ懸念を誘い、利下げが遠のくと受け止められた。

FRB高官は利下げを急がない構えを強めている。18日はニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が「利下げの緊急性を全く感じていない」と述べ、利下げ開始の時期は「経済状況によって決まる」と話したと伝わった。米長期金利は一時前月比0.07%高い(価格は安い)4.65%を付け、日米金利差の拡大も円相場の重荷となった。

もっとも、円は154円台後半では底堅く推移した。日米韓は17日に開催した財務相会合で「最近の急速な円安・ウォン安への日韓の深刻な懸念を認識する」との共同声明をまとめた。円安・ドル高に対する市場へのけん制を強めていると受け止められた。日本政府・日銀が円買いの為替介入に動くとの警戒感は円相場を下支えした。

円の安値は154円68銭、高値は154円33銭だった。

円は対ユーロで4営業日ぶりに反発し、前日比15銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=164円55〜65銭で取引を終えた。

ユーロは対ドルで反落し、前日比0.0030ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.0640〜50ドルで取引を終えた。米国の雇用・経済の底堅さを示す指標やFRB高官の発言を受け、ドルは対ユーロでも買いが優勢になった。米長期金利の上昇も欧米金利差の拡大観測からユーロ売り・ドル買いにつながった。

ユーロの安値は1.0642ドル、高値は1.0679ドルだった。