RapidusとインドのITサービス大手HCLTechは10月26日、次世代半導体技術分野における協業を発表した。インド国内に2カ所の開発センターを開設し、先端半導体の設計・開発支援体制を強化するとともに、将来的な半導体エンジニア人材の育成・確保でも連携する。
今回の協業では、HCLTechが持つ半導体エンジニアリング分野の知見を活用し、Rapidusの技術開発を支援する。具体的には、マスク設計、設計インフラストラクチャー構築、PDK(Process Design Kit)開発、DTCO(Design Technology Co-Optimization)、レイアウト設計など、先端半導体開発に必要な領域をカバーする。
半導体開発では製造プロセスの微細化が進むほど、設計と製造技術を一体的に最適化する必要がある。特に2ナノメートル(nm)世代以降では、回路設計と製造プロセスの連携が製品競争力を左右するため、DTCOを含む設計支援体制の重要性が高まっている。今回の開発センターは、そうした高度な設計工程を支援する拠点として位置付けられる。
HCLTechはRapidusと連携し、日本国内で将来的に必要となる半導体エンジニア人材の育成や確保に取り組む。インドは近年、半導体設計分野を中心に世界有数の技術者集積地となっており、多くのグローバル半導体メーカーが研究開発拠点を置いている。Rapidusとしては、日本国内の人材育成に加え、インドの高度人材を活用することで開発力の強化を図る考えだ。
Rapidus 代表取締役社長 兼 最高経営責任者(CEO)小池淳義氏は、「日本における次世代半導体製造能力の確立というRapidusのミッションを前進させる上で、強固なエンジニアリングエコシステムの構築は不可欠」とコメント。HCLTechとの協業によって、インドで拡大する半導体エンジニアリング人材を活用できるようになり、日本での事業運営を補完する専任開発体制を構築できるとの期待を示した。
一方、HCLTech CEO & Managing DirectorのC Vijayakumar氏は、「先端半導体は今後10年間のテクノロジーを方向付ける重要な要素」と強調。今回の提携は日本とインドの戦略的協力関係の深化を示すものであり、HCLTechのエンジニアリング力とRapidusの次世代半導体への挑戦を組み合わせることで、市場投入期間の短縮や半導体イノベーションの加速につなげたいと述べた。
今回の協業は、日本の半導体製造基盤とインドの豊富なエンジニアリング人材を結び付ける取り組みとして注目される。
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