
高校生らが語り部の聞き取りを基に描いた富山大空襲の絵=富山市新総曲輪の県民会館で
太平洋戦争中の暮らしを紹介する「戦時下の暮らし展 遺された資料が語りかけるもの」が富山市新総曲輪の県民会館で開かれている。県民から寄せられた写真や生活用品など約250点が並ぶ。富山国際大付属高校美術部の生徒と教員が富山大空襲の体験者の証言を基に描いた絵画8点もある。15日で終戦から81年。(篠崎美香)
富山大空襲では1945年8月2日未明に米軍のB29爆撃機が50万発以上の焼夷(しょうい)弾を投下し、2700人余りが犠牲になった。生徒たちの絵画は、空襲を体験していない世代も継承を担おうと昨年に創作を企画。体験者の話を聞き取り、当時の惨状を想像しながらアクリル絵の具で仕上げた。
「生死の分岐点」の作品は、とっさに川に飛び込んで焼夷弾の爆発を逃れた家族の緊張感を表現している。「朝焼け」は、夜が明けて初めて見渡せる焼け跡を鮮明に描き、防災頭巾をかぶった子どもの後ろ姿から、感情を連想させている。
米軍が投下した「モロトフのパンかご」と呼ばれる大型焼夷弾も目を引く。直径20センチ、長さ1メートル。油脂や硫黄が詰められ、空襲による火災の威力を増大させる役割があったという。
この他、校庭を菜園として耕す人々、大豆やイモ類が配給される様子など、貧しい生活を強いられる住民らを写した写真もある。富山大空襲を語り継ぐ会の高安昌敏代表幹事は「遺された現物を直視し、子どもたちにも祖父母の代が経験した戦争を、よりリアルに知ってほしい」と呼びかけた。
展示は18日まで。県などでつくる実行委が主催。16日午後2時からは語り継ぐ会の語り部、西田亜希代さん、七虹さん親子が講演する。
入場無料。午前9時〜午後5時。
