ニュージーランド・ラグランのマヌベイで開催中のCT第3戦『Corona Cero New Zealand Pro』は4日間のレイデイを経て現地時間5月23日に再開。
ウェイティングピリオドの最終日となる25日にかけて新しいウネリが入る予報が出ているが、大きな変化ではなく、アベレージサイズでのクライマックスになりそう。
大会4日目はメンズR3H2から始まり、QFを戦うベスト8が決定した一方、ウィメンズはQFが進行してSFを戦うベスト4が決定した。
この日のマヌベイはバックハンドになるレギュラーフッターはライディングが単調になりやすく、何人かを例外としてフロントサイドになるグーフィーフッターの強さが際立っていた。
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今期2度目のフィリッペ vs ギャビー
(フィリッペ・トレド)
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大会4日目のオープニングヒートになったフィリッペ・トレド(BRA)とガブリエル・メディナ(BRA)のゴールデンカード。
第3戦のゴールドコーストではフィリッペが勝利していたが、今回もフロントサイドの利点を活かしてバリエーション豊かなサーフィンを披露していたガブリエルを上回るアグレッシブなターンで2本の7ポイント台をスコアしてフィリッペが勝利。
これで二人の10回目の対戦は五分五分になった。
(ガブリエル・メディナ)
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「今年はあまり良くない結果から始まったけれど、パフォーマンスもサーフィンも良く、感触は最高だった。自分に対して『これは単なるタイミングの問題だ。その時が来たら準備万端にしておかないといけない』と言い聞かせていたんだ。だからずっと準備を怠らなかった。今は、パフォーマンスだけでなく結果も伴って、中断していたところから再開できているよ。ガブリエルはここ数戦を支配していて、イエロージャージ姿も様になっている。まだ年間を通して多くのイベントが残っているから、ワールドタイトルについて語るには少し早すぎると思う。今はただ気楽に、行く先々で楽しい時間を過ごして、素晴らしいボードや新しい道具でサーフィンを楽しみたい。ここにいるみんなに感謝するよ。ゴールドコーストでは、自分とガブリエルの両方にブラジリアンのサポートがあることは分かっていたけれど、ここでもこんなに素晴らしいサポートがあるとは思わなかった。本当に特別なことさ」
第3戦のゴールドコーストでも少し話題になっていたが、フィリッペの使用しているサーフボードはツインフィンベースのフィッシュで小さなスタビライザーを付けたデザイン。カリフォルニア、ブラジルなどのCT会場の中ではパワーがない波で調子が良いボードを使用してスコアを伸ばしていた。
次のQFでは大会3日目に兄弟対決を制したグリフィン・コラピント(USA)とのカードになる。
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3名のブラジリアン・グーフィーフッターが残る
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QFに残った8名の内、4名がブラジリアン。
ヤゴ・ドラ、イタロ・フェレイラ、ミゲル・プーポとフィリッペ以外は全てグーフィーフッターで、全てが優勝候補の筆頭と言える選手が残った。
イタロは日本の五十嵐カノアに対して最初はエアーセクションをターンで攻めたが、スコアが出ないと分かってからはエアーを連発。プライオリティの有無に関わらず、少しでもポテンシャルがある波に乗り、最後は8.57とハイスコアを更新してカノアに付け入る隙を与えなかった。
(イタロ・フェレイラ)
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また、ヤゴはマルコ・ミニョー(FRA)を相手に9.00のハイエストと7.33を重ね、トータル16.33とこのラウンドのハイエストヒートスコアで圧勝。
ミゲルの方はジャック・ロビンソン(AUS)を相手に多彩なアプローチで7ポイント台を2本揃えて優勝したベルズ以来のQF進出を果たした。
更にミゲルは今回のヒート勝利でライブランキングではギャビーを抜いてトップに立っている。
「波に乗るチャンスがある時は本当に楽しい。ヒートの序盤は波を読むのに苦労したけど、落ち着いて適切な波を待ち、レールをセットした。本当に楽しい波だったね。ここは波があるとずっとサーフィンしたくなる。ヒートの中がそんな感じだった。良いターンを決めるたびに観衆が叫ぶのが聞こえるし、今回のようにサーフィンするのは最高に楽しいね。観衆のためにパフォーマンスをするのが大好きなんだ。長い一年だということは分かっているし、もちろん今リードしていることは重要だけど、最後が肝心。少しずつポイントを稼いで、最後勝ち抜けることを願っている」
ヤゴ・ドラ
(ヤゴ・ドラ)
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(ミゲル・プーポ)
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「ジャックはこの5年間ずっと絶好調だった。タフな試合になることは分かっていたから、全力を出さなければならなかった。自分は正しい波に乗ることができたし、本当に素晴らしい波だった。自分の方が大きい波に乗れたから、あとは適切なターンを決めて力強くフィニッシュするだけ。それができて、とても満足している。ガブとのレースにおいて、自分にとって本当に重要なヒートだった。ガブが先に敗退したから、自分が前に出るチャンスだったけれど、まだやるべきことは山積みだよ。明日が楽しみさ」
ミゲル・プーポ
その他、モーガン・シビリック(AUS)、和井田理央(IND)、コール・ハウシュマンド(USA)がラウンドアップ。
長い間低迷が続いていたリオはオフシーズンにニュージーランドでトレーニングを積むなどの努力が報われ、昨年のポルトガル戦以来のQF進出となった。
(リオとコーチのマイクロ)
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ウィメンズのハイエストはカリッサ
(カリッサ・ムーア)
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QFの4ヒートが進行したウィメンズサイドはカリッサ・ムーア(HAW)が17.06のハイエストヒートスコアを出してキャロライン・マークス(USA)に競り勝った。
SF進出は2023年のJ-Bay戦以来となり、次はベティルー・サクラ・ジョンソンとのハワイアン対決となる。
「凄い楽しんでいるわ。この場所にはマナが沢山あって、少し魔法のような感覚があるの。この波に乗り続けられたら良いなと思う。母親になったことで、自分への信仰心や信頼が試され、新しい方法で自信を見つけることになったと感じるの。準備も以前とはまるで違うものになっている。もう朝一番に海へ出ることはない。ヒートの1時間半前に会場入りして、娘の世話をする。夫と協力しているし、今回は父も来てくれている。力関係は間違いなく変わったけれど、私はただ肩の力を抜いて、もう少し楽しもうとしているの。最初の数戦では以前ほど競争心が持てなかったし、結果にフラストレーションを感じなかったと言えば嘘になるけれど、今は学んでいる最中で、勢いも出てきている。経験しながら自分なりのやり方を見つけているし、自分にプレッシャーをかけ過ぎないようにしているわ。今もこうして彼女たちと一緒に競い合えることが、ただ最高に嬉しいの」
PHOTO: © WSL/Ed Sloane
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次にカリッサと対戦するサクラは2番目のヒートトータルでモリー・ピックラム(AUS)とのバックハンド対決を制し、優勝した2025年のトラッセルズ以来のSF進出。
カリッサとの対戦成績は0勝4敗。
リベンジを果たすチャンスが訪れている。
「本当に楽しかった。ただ楽しむことに集中して、自分が乗った波そのものに深く向き合えた。その瞬間に完全に集中して向き合えていたと思うわ。最高に良い時間だった。正直、凄い興奮している。バックサイドは明らかに自分の得意分野じゃないから。そこに多くの時間を費やすように努めてきたし、ようやくそれが形になって嬉しい。シーズンの初めは結果についてそれほどストレスを感じていなかった。確かにフラストレーションはあったけれど、こうして集中してSFに進めた。自信を取り戻して、波一本一本に全力を出し続けられるのは本当に素晴らしいことだわ」
(サクラ)
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二人のヤングカリフォルニアンが残る
ウィメンズサイドでもグーフィーフッターのサーフィンが際立ち、アリッサ・スペンサー、ソーヤ・リンドブラッドがカリフォルニアのサーファーらしいスタイリッシュなライディングでスコアを伸ばしてラウンドアップ。
SFは23歳のアリッサ、20歳のソーヤのヤングカリフォルニアン対決となる。
「ここにいられることが本当に嬉しいわ。正直、それが最近のヒートに臨む上でのマインドセットの一部なの。今、自分がここにいることに心から感謝しようと努めている。『考えてみると凄いことなの。4ヶ月前はCSでリクオリファイができるかどうかすら分からない状態だったのよ』と思っている。あの時から今に至るまで、自分の努力とここに辿り着くためにしてきたこと全てを本当に誇りに思っている。ニュージーランドはずっと私の死ぬまでにしたいことリストに入っていた場所。だから、ここに来た時、リストの項目を全部達成しようと思った。ハイキングに行ったり、ホビット村を見に行ったりして、とにかく全てを楽しんだ。この国は完全に魔法にかかっている。どこへ行ってもおとぎの国にいるような気分なのよ」
アリッサ・スペンサー
(アリッサ・スペンサー)
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(ソーヤ・リンドブラッド)
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「最高に楽しかったわ。普段、自分のフロントサイドのサーフィンを披露する機会があまりないので、レフトの波に乗るのは本当に楽しかった。ローワーズのレフトに似ているわ。ツアーでこんなに素晴らしいレフトの波はこれまでなかったので、特に興奮しているのだと思う。この大会を一番楽しみにしていたの。明日もっと良くなることを願っている。楽しみよ。アリッサとは、昔NSSAやプライムの大会でずっと対戦してきた。彼女の方が少し年上だったので、私とケイティはいつも年上の女の子たちを倒そうと必死だった。彼女とヒートで戦えるのは楽しみだわ」
ソーヤ・リンドブラッド
ネクストコールは現地時間5月24日の9時30分(日本時間同日6時30分)で35分後に開始予定。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy Men’s Round Three Results
HEAT 1: Griffin Colapinto (USA) 11.33 DEF. Crosby Colapinto (USA) 9.53
HEAT 2: Filipe Toledo (BRA) 15.43 DEF. Gabriel Medina (BRA) 13.90
HEAT 3: Morgan Cibilic (AUS) 13.50 DEF. Liam O’Brien (AUS) 9.94
HEAT 4: Rio Waida (INA) 12.84 DEF. Alejo Muniz (BRA) 10.77
HEAT 5: Yago Dora (BRA) 16.33 DEF. Marco Mignot (FRA) 11.50
HEAT 6: Cole Houshmand (USA) 15.34 DEF. Leonardo Fioravanti (ITA) 12.77
HEAT 7: Italo Ferreira (BRA) 15.90 DEF. Kanoa Igarashi (JPN) 13.30
HEAT 8: Miguel Pupo (BRA) 14.96 DEF. Jack Robinson (AUS) 12.50
Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy Women’s Quarterfinal Results
HEAT 1: Alyssa Spencer (USA) 14.43 DEF. Gabriela Bryan (HAW) 13.23
HEAT 2: Sawyer Lindblad (USA) 16.26 DEF. Tyler Wright (AUS) 12.40
HEAT 3: Bettylou Sakura Johnson (HAW) 16.33 DEF. Molly Picklum (AUS) 14.27
HEAT 4: Carissa Moore (HAW) 17.06 DEF. Caroline Marks (USA) 16.04
Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy Men’s Quarterfinal Matchups
HEAT 1: Griffin Colapinto (USA) vs. Filipe Toledo (BRA)
HEAT 2: Morgan Cibilic (AUS) vs. Rio Waida (INA)
HEAT 3: Yago Dora (BRA) vs. Cole Houshmand (USA)
HEAT 4: Italo Ferreira (BRA) vs. Miguel Pupo (BRA)
Corona Cero New Zealand Pro Presented by Bonsoy Women’s Semifinal Matchups
HEAT 1: Alyssa Spencer (USA) vs. Sawyer Lindblad (USA)
HEAT 2: Bettylou Sakura Johnson (HAW) vs. Carissa Moore (HAW)
(黒本人志)
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