日本ならご馳走サイズなのに、1匹も持ち帰れない切なさと驚き。

ニュージーランド(NZ)の桟橋で私が経験したのは、喜びの直後にやってくる厳しい現実でした。

こんにちは!リコです。

この日の私の釣果は、なんとリリース率100パーセント。

ニュージーランドの海では、魚が釣れたからといって、すぐにクーラーボックスへ入れることは許されません。

桟橋に現れたルール監視員と謎のアプリ

海辺で糸を垂らしていると、制服を着た男性が爽やかな笑顔で近づいてきました。

彼は海上保安庁のような役割を担う監視員で、釣りをはじめたばかりの方やレジャーを楽しむ人たちがルールを守っているか見回りをしているのです。

彼がまず私に言ったのは「その魚のサイズを測ったかい?」という一言でした。

そして、スマートフォンの画面を見せながらNZ Fishing Rules(ニュージーランド・フィッシング・ルールズ)という公式アプリを教えてくれたのです。

この国では、魚種ごとに「持ち帰っていい最小サイズ」と「1日に持ち帰れる数」が法律で厳格に決まっています。

彼が教えてくれたアプリを使えば、今いる場所でどの魚が何センチ以上ならキープしていいのか、瞬時にわかる仕組みになっています。

20センチのタイは「赤ちゃん」扱い

私が釣り上げたのは、日本では「小鯛」としてお祝いの席や塩焼きで重宝される20センチほどのサイズ。

しかし、ニュージーランドの北島エリアでは、スナッパー(タイの一種)の持ち帰り制限は30センチ以上と定められています。

日本なら「美味しそう」となるサイズでも、こちらではまだ海で育つべき「赤ちゃん」という扱いです。

目の前で元気に泳ぐ魚を見ながら、悔しいけれどバケツから海へ逃がすしかありません。

こうしたルールはタイだけではなく、たとえばスパイニーロブスターは54ミリ以上、アワビ(パウア)は125ミリ以上など、あらゆる水産資源にミリ単位の線引きがあります。

もしルールを破って持ち帰れば、軽微な違反でも100ドルから200ドル(約1万円から2万円)程度の罰金がその場で科されます。

さらに悪質だったり量が多かったりする場合は、最大で1万ドル(約150万円)という、人生が変わってしまうような高額な罰金もあり得るほど、この国の規制は本気です。

資源を守るための厳しい線引き

なぜここまで厳しく管理されているのか、そこには未来の海を守るための強い意志があります。

最新の研究によれば、繁殖サイズに達した個体を守るサイズ規制は、魚種によっては資源の乱獲を70パーセントから80パーセント程度抑制する効果があるという試算もあります。

たとえば、小さな個体を逃がすことで、その魚が成長して卵を産むチャンスを確実に残すことができるのです。

単に「釣れて楽しい」で終わらせず、数十年後の釣り場をどう残すかという視点が、国全体のルールとして浸透していることに驚かされました。

釣り上げた瞬間のあの重みや、手元に伝わるピクピクとした感触を味わえるだけで、実は十分に贅沢なことなのかもしれませんね。

釣果を「未来」につなげる3つのステップ

ニュージーランドの釣り人が実践している、魚と海に優しい行動を整理してみました。

出かける前に調べる

行くエリアの対象魚の最小サイズと1日の上限数を、公式アプリやサイトで確認する。

クーラーに入れる前に測る

必ずメジャーで鼻先から尾びれのV字までを直線で測る。

迷わずリリースする

規定未満なら、手を濡らした状態で魚に触れ、すぐに海へポンと返す(乾いた手や手袋は魚の粘膜を傷つけるため)。

実はニュージーランドでは、一度でも針を飲み込んだり傷ついたりした魚でも、規定サイズ未満ならリリースしなければなりません。

「死んでしまいそうだから持ち帰る」という言い訳すら通用しない厳しさがあるからこそ、豊かな海が保たれているのです。

日本の海でも「自分ルール」を

翻ってみると、日本の堤防釣りはまだ「釣り人の良識」に任されている部分が多いのが現状ですよね。

ニュージーランドのように法律でガチガチに固められているわけではありませんが、日本でも特定の地域ではマダイやクロダイのサイズ制限を設けている場所もあります。

次に防波堤へ行くときは、20センチ未満のタイやスズキは「メジャーで測って、その場で笑顔で返す」を自分だけのルールにしてみませんか。

たとえ法律がなくても「おいしいけれど、今は我慢」という意識を持つだけで、日本の海ももっと豊かになるはずです。

クーラーに詰める前に「これは次に来る人の魚ではないか」と1秒だけ考えてみる。

そんな優しさが、いつかあなたが釣り上げる「大物」になって返ってくるかもしれません。

日本でも、この魚はもっとサイズ制限を厳しくしたほうがいいのでは、あるいは、この魚こそリリース対象にするべきだ、といったあなたの考えをぜひSNSでシェアして教えてくださいね。

あなたの意見や気づきが、これからの日本の釣り文化をより豊かにするヒントになるかもしれません。

共感してもらえたら、「学びがある」「わかりやすい」「新しい視点」からポチッとリアクションしてもらえると嬉しいです。

次回も、日常がちょっと豊かになる釣りのヒントをお届けしますので、お楽しみに!

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【出典】外部リンク

New Zealand Ministry for Primary Industries. “Fishing rules and mobile app.”

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