2026.03.01
Sponsored by 岩佐教育文化財団

認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン 肝炎プロジェクト(代表者 榛田敦行)
社会課題の解決やSDGsで掲げられた目標の達成へ懸命に行動する人たちを支援する「SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞」(SDGs岩佐賞)の第7回受賞者が3月1日(日)に公表されました。SDGs ACTION!では、受賞者の方たちの活動内容をご紹介します。
活動名:国民病「肝炎」を克服しつつある日本の経験や対策をアフリカへ!
医療の部 賞金500万円
かつて日本の“国民病”と言われた「ウイルス性肝炎」。近年、西太平洋地域やアフリカで猛威をふるっており、肝硬変や肝細胞がんなどの合併症によって年間約130万人もの患者が命を落としていることを知っていますか(WHOによる推定)。
ウイルス性肝炎は、マラリアや結核と同様、リスクの高い感染症であるにもかかわらず、低中所得国には支援の手が十分に届いていません。アフリカの貧困国の一つであるブルキナファソでも、肝炎ウイルスが蔓延(まんえん)。検査や治療へのアクセスが限られ、患者の大半がそもそも治療費を払えないという状態が続いていました。
国際人道支援活動を行ってきた私たちピースウィンズ・ジャパンは、その窮状を知り、現地の患者団体や研究者と交流。2023年に「肝炎プロジェクト」を立ち上げました。

現地の患者団体や医学生らとともに肝炎などの検査キャンペーンを実施=ブルキナファソ・ワガドゥグ
肝炎の進行を見極めるには、皮膚表面から肝臓の線維化を測定する検査機器「フィブロスキャン」が有効です。私たちは2023年、クラウドファンディングで集めた資金でこの機器を購入し寄贈。現地の提携クリニックで活用されており、初年度は332件の検査を実施しました。
また、肝炎の知識や予防法、検査の重要性などを広める啓発活動も進めています。識字率の低いブルキナファソの実情に合わせ、紙芝居をはじめとするビジュアル主体の啓発資材を作成中。ブルキナファソ政府が始めた新生児へのワクチン接種、妊婦への治療薬提供などとあわせて、肝炎の啓発にもより注力していきます。
今後は、検査や治療を促す「肝炎コーディネーター」の養成も進めていきます。現地の保健省の取り組みとも連携しながら、医療関係者やコミュニティのリーダー、患者当事者を候補に育成を目指しています。これからも、検査体制の支援と啓発支援を通して、「持続可能」で「現地主体」の肝炎対策に貢献していきます。
受賞コメント
資金繰りや国際情勢の変化といった多くの困難がある中、私たちの活動を応援してくださる多くの方々に励まされてきました。ワクチンや治療薬があるにもかかわらず、アジア・アフリカでB型肝炎、肝がんで命を落とす人が多い現状を変えたい。その思いをもって、今後も国内外の方々と協力し、検査の普及や啓発活動などを続けてまいります。
関連記事
