「東京建築祭2026」が近づいてきた(今年の会期は5月16日~24日)。いくつかの大型書店では、5月上旬から東京建築祭2026連携ブックフェアが始まっている。そのうちの3つを覗いてきた(いずれも5月8日の様子)。
まずは、建築好きには「前川國男の打ち込みタイルビル」として知られる「紀伊國屋書店新宿本店」へ。5階の一画が今、こんなことになっている。


なんだ、自分の本の宣伝か!と言われそうで本当に申し訳ない。4月末に発刊した拙著『画文で巡る! 最強TOKYO建築図鑑』がこんなに大きなスペースをいただいている。同店には、前作の『画文で巡る! 丹下健三・磯崎新 建築図鑑』が2025年3月に出たときにも、大きな扱い↓で展開していただいた。足を向けて眠れない。
拙著以外の本は、東京建築祭実行委員長で建築史家の倉方俊輔氏が選んだ本たち。東京建築祭の公式文はこちら(太字部)。
紀伊國屋書店新宿本店5階建築書売場にて、東京建築祭2026連携ブックフェアを開催します。当店は1927年創業、建築家・前川國男の設計である紀伊國屋ビルディングは1964年に竣工、2017年には「東京都選定歴史的建造物」に選定されました。ブックフェアでは東京建築祭 実行委員長の倉方俊輔の選書と、新宿の地に関連した書籍を集めました。

【連携企画】紀伊國屋書店新宿本店「東京建築祭」ブックフェア
主催:紀伊國屋書店新宿本店
日時:2026/05/01(金)~5/24(日)
場所:東京都新宿区新宿3-17-7 紀伊國屋ビルディング5階建築書売り場
建築情報:竣工年│1964年 改修:2022年
設計│前川國男建築設計事務所 改修設計:前川建築設計事務所、乃村工藝社(店舗)
施工│間組 改修施工:清水建設、乃村工藝社(店舗)
その他│第33回BELCA賞、DOCOMOMO Japan 日本におけるモダン・ムーブメントの建築NO.204、東京都選定歴史的建造物NO.96
公式サイト:紀伊國屋書店新宿本店ポータルサイト
続いて、GINZA SIX(設計:谷口建築設計研究所+KAJIMA DESIGN)の6階にある「銀座 蔦屋書店」へ。

おお、ここでも『画文で巡る! 最強TOKYO建築図鑑』がセンターに平置き。ありがとうございます!
この店では、倉方委員長のチョイスした本と、蔦屋書店の建築コンシェルジュがチョイスした本が入り混じっていて、ちょっと大人の雰囲気。以下、東京建築祭の公式文(太字部)。
東京建築祭開催を記念して、銀座 蔦屋書店にて「銀座を彩る建築と文化」ブックフェアを開催。銀座の賑わいの文化を街の表情としてつくってきた建築とその建築家、そして銀座という街や文化の変容と発展。それらを知り、感じられる書籍を、東京建築祭 実行委員長の倉方俊輔と銀座 蔦屋書店の建築コンシェルジュがセレクトします。

【連携企画】銀座 蔦屋書店「東京建築祭」ブックフェア
主催:銀座 蔦屋書店
日時:5月上旬~5/24(日)
場所:東京都中央区銀座6‐10-1 GINZA SIX 6階 銀座 蔦屋書店 BOOK売場(建築・デザイン)
建築情報:GINZA SIX
竣工年│2017年
設計│谷口建築設計研究所+KAJIMA DESIGN
施工│鹿島建設
公式サイト :銀座 蔦屋書店
そして、BUNGAの地元、池袋の「ジュンク堂書店池袋本店」へ。自分の庭のような7階理工書売り場の目立つところにこんな棚が。

『画文で巡る! 丹下健三・磯崎新 建築図鑑』がここでも激押し!
この店では倉方委員長の推しコメントとともに、宮沢の推しコメントもかなり使われており、それもうれしい。

丸善&ジュンク堂は、池袋を含む計7店で「東京建築祭を楽しむ」ブックフェアを開催している。東京近郊だけでなく、丸善京都本店でも。なんとありがたや。
【連携企画】丸善ジュンク堂「東京建築祭」ブックフェア
日時:5月上旬~下旬(店舗により異なります)
【丸善丸の内本店】
東京都千代田区丸の内1-6-4 丸の内オアゾ3階
【丸善日本橋店】
東京都中央区日本橋2-3-10
【丸善お茶の水店】
東京都千代田区神田駿河台2-8 瀬川ビル1・2階
ジュンク堂書店池袋本店
【ジュンク堂書店池袋本店】
東京都豊島区南池袋2-15-5
【ジュンク堂書店吉祥寺店】
東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目11−5 B館 6・7階 コピス吉祥寺
【ジュンク堂書店立川髙島屋店】
東京都立川市曙町2丁目39−3 立川髙島屋S.C. 6階
【丸善京都本店】
京都市中京区河原町通三条下ル山崎町251 京都BAL地下1階~地下2階
書店の最大の魅力は“目的外の本”との偶然の出会い
みなさんは、書店によく足を運ぶだろうか。正直に言うと、筆者は半年ぶりくらいにリアル書店に足を運んだ。子どもの頃から書店大好き人間なのだが、脱サラした後は取材以外で外に出るのが億劫になり、「急ぎで調べたい本」はネットで買ってしまう癖がついてしまった。いかんなあ、と思う。
言うまでもなく、書店の最大の魅力は、“目的外の本”との偶然の出会いだ。今回、倉方委員長が推していた本の中で、「ええっ、こんな本あったの?」とテンションが爆上がりして買ってしまった本がこれ↓だ。

『建築文学傑作選』(青木淳選、講談社文芸文庫、2017年、定価2310円)
最初、「青木淳」という文学評論家が選んだのかと思ったら、ご存じ建築家の青木淳氏だった。
この本の収録作品は、
須賀敦子「ヴェネチアの悲しみ」
開高健「流亡記」
筒井康隆「中隊長」
川崎長太郎「蝋燭」
青木淳悟「ふるさと以外のことは知らない」
澁澤龍彦「鳥と少女」
芥川龍之介「蜃気楼」
幸田文「台所のおと」
平出隆「日は階段なり」
立原道造「長崎紀行」
──の計10本。素晴らしいバランス。どれも読んだことがない。これは建築祭の後にじっくり楽しめそうだ。青木淳さん、倉方さん、ありがとうございます!
「銀座 蔦屋書店」のブックフェアで知った
本屋に行かなかったら、おそらく一生この本を手にすることはなかっただろう。やはり会社員時代のように月イチくらいでリアル書店に行かないといかんなあ…と反省した。
東京建築祭に出掛ける皆さんは、ぜひ目的地近くの書店にも足を運んで、“会期後の楽しみ”と出会っていただきたい。(宮沢洋)
