
主な葬儀費用の構成要素(c)MONEYTODAY
【05月08日 KOREA WAVE】高くなった葬儀費用と家族構造の変化、弔問客の減少が重なり、韓国で葬儀を簡素化する流れが広がっている。専門家は、手続き上の形式より「故人を追悼する」という本質に集中しようとする傾向も、「小さな葬儀」の広がりに影響しているとみている。
一般的な3日葬の葬儀費用は1200万~2000万ウォン(約132万~220万円)水準とされる。葬儀場、安置室、湯灌・納棺費の利用料、葬儀用品、車両費に加え、人件費や飲食接待費などをすべて含めた基準だ。弔問客の数や特別室の利用有無によって費用が変わる。
一方、無斎場葬は弔問を受ける斎場を設けないため、相対的に費用負担が少ない。安置室や湯灌室など、最小限の施設使用料だけが発生するためだ。1日葬も葬儀期間と人員規模を縮小するため、全体費用を抑えられる。
乙支大学葬礼指導学科のキム・シドク教授は「弔問客150人を基準にすると、平均で約1500万ウォン(約165万円)かかる。料理の準備や特別室の利用有無によって費用はさらに上がる。過去には香典で葬儀費用の相当部分を賄っていたが、最近は家族間のつながりが弱まり、弔問客も減って遺族の費用負担が大きくなり、簡素化した葬儀が増えている」と述べた。
家族構造の変化も影響している。親戚同士の交流が減り、関係が緩やかになるにつれ、葬儀を共同体の行事として営むより、家族中心で簡素に済ませようとする傾向が強まったという。
実際、1人世帯の増加は鮮明だ。国家データ処によると、2024年時点の1人世帯は804万5000世帯で、全体の36.1%を占めた。2020年の664万3354世帯から、2021年716万5788世帯、2022年750万2350世帯、2023年782万9035世帯へと着実に増えている。
さらに、効率性を重視する世代が人口構造の中心に位置するようになり、葬儀文化も実用的な方向へ再編される可能性が大きいとの分析も出ている。
イム・ウンテク啓明大学社会学科教授は「過去には3日葬の間、親戚が集まり一緒に時間を過ごす場合が多かったが、最近は1人世帯の増加とともに親戚間の交流が減り、喪家を訪ねること自体を負担に感じる雰囲気が形成された面もある」と分析した。
キム・ジョンソク東国大学社会学科教授は「葬儀費用と手続きの負担が大きくなり、形式より実用性を重視する傾向が強まっている」とし、「過去には直接訪ねて弔問することが慣例だったが、パンデミックを経てオンライン追悼方式も社会全体に定着した」と述べた。
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