
滋賀・東近江の伝統行事「大凧揚げ」が復活 死亡事故を受けて11年にわたり中止 安全対策徹底し…思いを背負った大凧は大空を舞うか!?
伝統行事「大凧揚げ」が11年ぶりに復活
死亡事故以来、中止が続いていた伝統行事「大凧揚げ」が11年ぶりに復活しました。
重さ約200kgの100畳敷大凧揚げ
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5月2日お披露目された「大凧」。縦は約12m、横は約11mで重さは200kgほどあります。
11年ぶりに開催された滋賀県東近江市の伝統行事「100畳敷大凧揚げ」で 使われるものです。
2015年に死亡事故 11年わたり中止に
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2015年、強風でバランスを崩した大凧が観客席に落下し、男性(当時73)が死亡、複数人が重軽傷を負う事故が起きました。
以降、大凧揚げは11年にわたり中止になっていました。
大凧揚げの運営などを行う「東近江大凧保存会」の会長は、亡くなった男性らへの思いから中止を続けてきたと話します。
(東近江大凧保存会・山田敏一会長)「(Q再開をしたい?)複雑な気持ちですよね、亡くなられた方がいる」
伝統行事が消滅してしまう…市に働きかけ去年6月「大凧」の復活が決まる
一方で、11年の間に保存会のメンバーは3分の1まで減り、高齢化も進みました。
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(東近江大凧保存会・山田敏一会長)「伝統というのは人がつないでいくものであって、それが急に止まってしまったら技術の伝承ができなくなる」
このままでは伝統行事が消滅してしまう。危機感を募らせた保存会は市に働きかけ、去年6月「大凧」の復活が決まりました。
1か月以上かけて大凧作り 市民らも参加 テーマは「昭和百年」
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早速はじまった大凧作り。市民らも参加し、約400枚の和紙を1枚ずつ繋ぎ合わせていきます。
1か月以上かけて制作し、「昭和百年」をテーマに「慶(鶏)祝」と描きました。
対策徹底「今日は安全な凧揚げをしたい」
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一方で、復活に向けて大きな課題となっていた「安全対策」。
保存会は市などと協議を重ね、凧の重しとなる車両が強風で引きずられないよう、事故当時に使われていた約2トンの乗用車を20トンほどの散水車に変更。
また、引き綱が約150mあることから、観客の立入り禁止エリアを半径200mより外側に広げました。
(東近江大凧保存会・山田敏一会長)「被害に遭われた方、亡くなられた方の気持ちや思いを胸の中に納めて、今日は安全な凧揚げをしたいと思っております」
迎えた当日 大凧は空を舞うのか
そしてついに。合図に合わせて、約70人の引き手が一斉に走り出します。
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風が弱く、大空を舞うとまではいきませんでしたが、参加者や観客らには 笑顔があふれていました。
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(参加者)「引きたくて引きたくて楽しみにしてました。長い伝統があるものに関われてすごくいい経験だったなと」
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(東近江市民・観客)「大凧飛揚というのは東近江市の宝ですよね。ぜひこれからも継続して、われわれに力をいただきたいと思います」
保存会の会長は…
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(東近江大凧保存会・山田敏一会長)「この文化をここで終わらせてはいけないと思っている方が多かったんやと思います。(伝統を)そのまま引き継いでほしい、これが夢です。」
地元の人たちの思いを乗せた大凧。伝統を未来へとつないでいきます。
