by Gettyimagesイメージギャラリーで見るイスラエルによるアメリカ経由の情報戦

気を付けなければならないのは、戦争継続に向けた働きかけのような宣伝戦が、情勢分析に影響を与える言論活動の場面でも垣間見られることだ。

これまで『ニューヨーク・タイムズ』などの米国大手メディアにおける政府関係者リーク記事で、誤報が頻繁に見られている。開戦初期には、「クルド人勢力がイランの体制転換を目指して蜂起した」という報道が流れたが、実際にはそのようなことは起こっておらず、蜂起の可能性を否定するクルド人勢力の声明も出た。

同じように「サウジアラビアがイランの殲滅をアメリカに要請」という内容の記事も、サウジアラビア政府によって否定された。その他、ホルムズ海峡にはイランがまき散らした機雷が浮遊して拡散している、といった記事も、米国政府関係者のリーク記事の形で、出されたが、信ぴょう性は定かではなく、記事を裏付けるような事象も確認できない。

残念なのは、日本のメディア露出度の高い「専門家」層が、「アメリカでそう報道された」という理由だけで、あたかも確証済の事実であるかのように、怪しい情報を広めることに貢献してしまっていることだ。メディア露出度の高い日本のアメリカ「専門家」層が、アメリカの政府やシンクタンク関係者から聞いてきた話などを、あたかも確証済の事実であるかのように広めてしまうときにも、同じような残念な事態が起こる。

相当な数のシンクタンクが、従来から親イスラエルと評される性格を持っていることが、今回のようなアメリカがイスラエルと共同軍事作戦を遂行する際には、問題になりうる(拙論「アメリカを動かしてきた『イスラエル・ロビー』」the Letter、4月11日参照。また、ジョン・ミアシャイマー、スティーブン・ウォルト共著、副島隆彦訳「イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策」講談社、2007年は必読書)。

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