日本市場における国際的な産業・資本提携の強化を加速

台湾の食農加速器「好食好事」が新創3社と訪日し、SusHi Tech 2026への参加を通じて日本市場での産業・資本連携を強化した。好食好事加速器台湾の食農テック支援組織「好食好事」がスタートアップ3社と訪日し、SusHi Tech 2026への参加を通じて日本市場での産業・資本連携を強化した。(写真/好食好事基金会提供)

食農テックに特化した台湾の食農テック支援組織、好食好事基金会は先日、フードテック関連のスタートアップ3社を率いて日本市場へ進出。国際的なイノベーションイベント「SusHi Tech Tokyo 2026」に参加した。

東京都が主催する本イベントには、高市早苗内閣総理大臣および小池百合子東京都知事が来場。イノベーション産業と国際的なスタートアップ連携に対する日本政府の強い期待が示された。好食好事はこの展示会を通じて現地の産業界と積極的に交流し、台湾の新創企業と日本企業や投資家とのマッチングを支援することで、海外市場におけるビジネスチャンスの開拓を図っている。

台湾の食農加速器「好食好事」が新創3社と訪日し、SusHi Tech 2026への参加を通じて日本市場での産業・資本連携を強化した。好食好事加速器台湾の食農テック支援組織「好食好事」がスタートアップ3社と訪日し、SusHi Tech 2026への参加を通じて日本市場での産業・資本連携を強化した。(写真/好食好事基金会提供)

政策・産業・資本を繋ぐハブ、「SusHi Tech Tokyo」の戦略的重要性

SusHi Tech Tokyoは、日本が近年注力している国際的なイノベーションプラットフォームだ。都市開発、テクノロジーの応用、産業の高度化に焦点を当て、世界中からスタートアップ、企業、ベンチャーキャピタルが集結している。政府の主導により、同プラットフォームは政策、産業、資本を繋ぐ重要な結節点としての役割を強めている。

超高齢社会に突入した日本において、機能性食品や精密医療への需要は拡大を続けており、市場規模も増大している。今回の台湾チームは「健康とバイオテクノロジーの応用」をテーマに、高齢者向け健康食品や機能性食品分野へ参入。台湾における食農テックと精密栄養学の研究開発、および事業化のポテンシャルを披露した。会場には彭啓明(ポン・チーミン)環境部長(環境大臣に相当)も訪れ、好食好事や参加チームとの交流が行われた。

日本市場参入に向けた具体的なアクション SFAとの提携とマッチング

本格的な展示会への参加に先立ち、好食好事基金会は日本のサステナブルフード・イノベーション組織である「Sustainable Food Asia(SFA)」と提携し、産業マッチングのための視察を実施した。

4月23日には、台湾のスタートアップとAlgalex、Eclipse Foods、Morusといった日本のスタートアップ企業との交流を促進。サプライチェーンの統合や日本市場参入戦略について協議を行い、将来的な協力体制の基礎を築いた。

「Sustainable Food Night」開催、アジアのアクセラレーターとして初の共同主催

また、同日夜にはSFAと共同で交流イベント「Sustainable Food Night」を開催した。同イベントは現地の食農スタートアップ界を代表する催しであり、これまでに37回開催されている。アジア太平洋地域のアクセラレーターが共同主催として参加するのは今回が初となり、日本企業、投資家、研究機関など約30名が参加し、活発な交流が行われた。

台湾の食農テックを牽引する3社 サステナブル原料から精密栄養まで

今回参加した3社は、長瑩生技(チャンイン・バイオテック)、金尚品食品(ジンシャンピン・フード)、雷文虎克生物技術(レーウェンフック・バイオテック)で、発酵応用、機能性食品、精密栄養の各分野を網羅している。

長瑩生技:発酵技術を用いて農業副産物を高価値な食品原料に転換。サステナブルな原料市場をターゲットとしている。金尚品食品: 健康志向の高まりを受け、高タンパク・高食物繊維の機能性麺商品を展開。雷文虎克生物技術:腸内細菌叢(腸内フローラ)を核とした精密な健康ソリューションを提供している。

好食好事基金会の林薇真(リン・ウェイジェン)執行長は、「スタートアップが国際市場に進出する鍵は、現地の産業界と実質的な繋がりを構築することにある」と述べている。国際展示会への参加と現地でのマッチングを並行させることで、チームがビジネス協力の基盤を蓄積し、将来的な投資獲得や市場定着の可能性を高めることができるとしている。

「Startup Island Taiwan」と呼応し、国際的なエコシステムとの連携を強化

​2018年に設立された好食好事基金会は、食農スタートアップ支援(アクセラレーター)プログラムを通じてこれまでに80社以上の企業を育成し、国際的な産業・資本リソースの連携を推進してきた。

今回の活動は、経済部中小・新創企業署(SMESA)の支援を受け、国家スタートアップブランド「Startup Island Taiwan」に呼応する形で実施された。台湾のスタートアップによる海外市場開拓と、国際的なイノベーション・エコシステムとの連携強化を目的としている。

​​編集:小田菜々香

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